「柔軟剤」の香りが感じなくなる“3つの理由”→「まさか自分だけ?」「汚れや黒ずみの原因にも…」
洗濯研究家の平島利恵です。「いつも使っている柔軟剤の香りがしなくなった?」そんな経験はありませんか? 実は、それは自分だけが感じなくなっている可能性があるんです。今回は、柔軟剤の香りを感じにくくなる3つの理由と、その対策について解説します。
1. 嗅覚が鈍化してしまう
毎日同じ柔軟剤を使っていると、脳がその香りを「当たり前のもの」として認識し、 意識的に感じなくなっていきます。例えば、他人の家に入った時その家の匂いを感じるのに、自分の家では匂いを感じませんよね。柔軟剤もこれと同じ原理です。実際には衣類から香りが漂っているのに、自分だけが感じられていないのです。
また、嗅覚は加齢により低下するため、香りを感じにくくなる場合もあります。
対策:嗅覚をリセット
柔軟剤の使用を控えたり、無香料の柔軟剤を使い、嗅覚をリセットするのがおすすめです。柔軟剤はすべての衣類に必ず使わなくてはいけないものではありません。タオルやスポーツウェアなど、柔軟剤の使用避けた方が良い衣類もあります。
2. 洗濯の仕方が原因で香りが薄れる
洗濯物の詰め込みすぎ
洗濯機に衣類をぎゅうぎゅうに詰め込んで洗うと、柔軟剤が均等に行き渡らず、香りがつきにくくなります。
雑菌や汚れの残り
衣類に汚れが残っていると、汚れごと柔軟剤でコーティングするため、香りが薄れるどころか、生乾き臭などの嫌なニオイが発生します。乾いている時は気にならないのに、体を拭くと臭うタオルもこれが原因です。
対策:清潔な衣類に使用する
洗濯物は洗濯槽の7~8割までに抑え、よく洗いましょう。すすぎは必ず2回以上で汚れと洗剤をしっかりすすぎます。
柔軟剤は多すぎると汚れを引きよせ、黒ずみの原因になるので、必ず計量して使用しましょう。
3. 洗濯槽の汚れ
洗濯槽が黒カビや雑菌で汚れていると、柔軟剤の香りが打ち消され、洗い立ての洗濯物から嫌なニオイがします。
対策:月に1回は洗濯槽を掃除する
カビだらけの洗濯槽では、どんなにいい香りの柔軟剤を使っても、衣類の雑菌臭を抑えることができません。洗濯槽の黒カビ繁殖を抑えるため、糸くずフィルターのこまめな掃除や、洗濯槽の換気も心がけましょう。
柔軟剤を正しく使うために
柔軟剤は、衣類を柔らかくする仕上げ剤です。最近は、香りづけのために使う方も増えていますが、本来の役割ではありません。「香りがしないからもっと入れよう!」を続けていると、きつい香りで「香害」となる場合もあります。正しく使うことで、本来の心地よい着心地を楽しみましょう!
平島利恵/洗濯研究家