【哲学】おにぎり屋のメニュー写真はアーティストのMVのような概念なのかもしれない
2025年2月22日、コメダ珈琲店が新業態のおにぎり屋『おむすび米屋の太郎』を新宿にオープンした。コメダ珈琲店のおにぎり屋というだけで異色の組み合わせに見えるが、さらには新宿に1号店というのは珍しい。なにせ、コメダは名古屋の会社だからな。
そこでお昼がてら行ってみたところ、西新宿にある新宿センタービル地下1階の「おかげ庵」に併設する形でテイクアウト専門の『おむすび米屋の太郎』ができていた。しかし、このメニュー写真、ガチなんだろうか?
・メニュー写真がヤバイ
新しい店ができた時、まず見るのはメニューの写真だと思う。『おむすび米屋の太郎』も店外に分かりやすくメニュー看板が出ていたのだが、そのメニュー写真を見ると……
具がミッチミチに詰まっている。その塊っぷりはコンビニおにぎりではまず見たことがないレベル。おにぎりでこんなに具が詰まってることある?
・シュレーディンガーのおにぎり
しかし、コメダ珈琲店は逆写真詐欺で有名な店。ありえるかもしれない。おにぎりを開いてみるまで、具がミッチミチかミッチミチじゃないか確定しないこの状況。まさしくシュレーディンガーのおにぎりと言えるだろう(違
そこで購入してみた。購入したのは日替わり弁当の「鮭塩焼き だし巻き弁当(税込950円)」である。
日替わり弁当は、塩むすびと日替わりおむすびのセット。今日のおむすびは博多辛子明太子とのこと。おにぎり2個と鮭とだし巻きのセットで950円は、米が高騰していると言えどもなかなか強気の価格設定だ。なにせ、やよい軒だったらチキン南蛮定食が食べられる料金である。
・おにぎりを切ってみた結果
ただ、セットの博多辛子明太子おにぎりは天辺から明太子がはみ出しているのが確認できる。あふれ出すほど入っているのであれば、中身はメニュー写真のようになっていて然るべきだろう。
そして、もしメニュー写真通りであれば、そのプレミアムさも含めて値段にもまあ満足できるかもしれない。そんな『おむすび米屋の太郎』の博多辛子明太子おむすびを切ってみたところ……
中身はこうなってた。
いや……だよね!? 普通おにぎりの具の入り方ってこんな感じだと思うもん! メニュー写真との違いにむしろ安心した。
なんだか夢から覚めた気分である。『おむすび米屋の太郎』のおにぎりはまごうことなき現実だったのだ。う~む、ひょっとしたらメニュー写真は切り口が縦に一刀両断ではないのかもしれない。いくら何でも中身の詰まり方が違いすぎるからだ。
・哲学
とは言え、食べてみると、おかずの味が強く感じられ、おにぎりとしては大分具が詰まっている方であることが分かる。中身を目視せずに食べた時の脳内イメージを表現すると、メニュー写真のような絵になると言えなくもないだろう。ひょっとしたら、おにぎり屋のメニュー写真はアーティストのMVのような存在だったのかもしれない。
って、メニュー写真の概念とは? 思わず哲学的な問いにぶち当たった私は、今さら言うまでもないかもしれないが他のおにぎり屋に行ったことがない。業界素人すぎるゆえ、おにぎり屋界隈ではこれが常識的な範囲なのかどうかが分からないのだ。ゆえに、おにぎり屋ファンは各自で判断していただけたら幸いである。
なお、この『おむすび米屋の太郎』はすでに2号店、3号店の出店スケジュールも決まっている。2号店が川口樹モール店で2月26日、3号店が大宮東口店で2月28日に続々とオープンするそうな。はたして流行るんだろうか? 気になるところではある。
・今回紹介した店舗の情報
店名 おむすび米屋の太郎 新宿センタービル店
住所 東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービル 地下1階
営業時間 8:00~20:00(※2月22日~3月2日は10:00~19:00での営業)
定休日 無休
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.