大切に紡ぐ初代の思いと3代目のおもてなしの心が息づく喫茶店『ぱるふあん』 神戸市
長田神社南側の鳥居から徒歩約3分のところにある、大きな丸い入口が目印の喫茶店『ぱるふあん』(神戸市長田区)を取材してきました。
初代店主からの想いを引き継ぎ、3代目として現在の店主木山さんが2024年5月にリニューアルオープンされました。
店内へ入ると天井が半円にまず異空間の世界に入った気分で、広々としたカウンターとお洒落なジャズの音楽とともに「おはようございます!」と木山さんが元気な声で迎えてくれます。
木山さんの趣味で店内の椅子カバーやティーポットカバーの生地がヨハンナ・グリンセンで、レトロな店内にものすごく合っていました。
同店はサンドイッチやトーストは人気で、今回は黒胡麻きな粉がかかった「あんトースト」を注文。厚切りのトーストの上に北海道産小豆とフレッシュクリームを乗せて、きな粉の香りも楽しみながらいただきます。トーストは神戸出身の方ならご存知、給食でお馴染みの「原田のパン」。名前を聞いた時「あったな〜」と懐かしく感じました。
続いて神戸北野の『SPARK scones and bicycles』から取り寄せているスコーンをいただきました。イチヂクとクルミ、塩キャラメル、ラズベリー、ダブルチョコの4種類です。良いタイミングで温めたスコーンを出してくださり、ふんわりとチョコとスコーンの良い香りがします。濃厚なチョコがたくさん入っていて、しっとりふわふわな食感。
そしてスコーンと一緒に紅茶も。ティーポットカバーの生地もオシャレです♪メニューにポットのサイズで2杯分と書いていましたが、3杯は飲めました。ムジカティーの紅茶で、この日は「ディンブラ」というミルクティーによく合う紅茶をいただきました。
取材中、入口の近くに一冊のノートがあるのを発見。そこには同店に来られたお客様からのメッセージがたくさん書かれていました(なかには外国の方からのメッセージも)。住所を書いてくれたお客さんにはお礼の手紙を書いているそうです。店内のおもてなしだけでなく、その後のおもてなしもされてる木山さんの姿勢に感動しました。
木山さんが学生の頃同店に来て、初代店主と出会い『ぱるふあん』のファンになり、手紙や年賀状のやりとりをしていたそう。「次お店やってくれへんかな?」と声をかけられた木山さんは、とても悩んだけれど閉店していた「ぱるふあん」の様子が気になり合鍵を借りて、ドアを開けた瞬間「このお店が無くなるのは嫌や」と思い、受け継ぐことを決意したそうです。
「うちにまず一人で来られて、次に彼女連れて来たり、娘さんと来たりと誰かを連れて来たいなと思ってくれるお店にしたい」と木山さんは語られます。筆者も同店を紹介するというより、お話しが楽しい気配りが素晴らしい木山さんも誰かに紹介したいと思いました。家とは違う変わらない居場所があり続けてくれる『ぱるふあん』で、ぜひ寄り道してみてください。
場所
ぱるふあん
(神戸市長田区北町2丁目63 香川ビル1階)
営業時間
9:00~17:00
日曜日は12:00まで
駐車場
無