<図々しい義家族!>ウソでしょ……里帰り中の実家に「5人で来る!?」ムリムリ~!【まんが】
私(レナ)は現在、妊娠9ヶ月の妊婦です。もうすぐ臨月に入り、来月中旬には計画出産の予定。里帰りをしているのですが、両親はまだ現役で働いているため、日中はひとりでいることが多いです。地元の友達とゆっくり会ったり、赤ちゃんのグッズを見たりと、のんびり過ごす日々。義家族たちも、赤ちゃんの誕生を心待ちにしてくれています。お互いにつかず離れずの関係を保っており、これからもそんな風に適度な距離感で付き合っていくのだなと思っていました。
ヨシキの両親、つまり私にとっては義両親にあたる人たちは、私とヨシキが結婚したときも、妊娠を報告に行ったときも、とても喜び、私を大歓迎してくれました。
義実家では、義両親と一緒に義祖父母も一緒に暮らしており、ヨシキも幼い頃からおじいちゃんおばあちゃんと同居をしていたそうです。
独身の兄・ケンタさんは一人暮らしをしているけれど、比較的近所に暮らしているため、よく義実家に帰ってくるそうです。
私たちは義実家に季節の挨拶に行く程度でしたが、いつも楽しそうに話す義家族たちを見ては「ほんとうに仲が良いんだな」そう思っていました。
「新幹線の中で本読んだり寝たりしてたらすぐ着いたよ~」とヨシキ。私たちは久しぶりに再会しました。そうして私たちは、一緒に買い物をしたり、カフェでお茶をしたり、赤ちゃんが生まれる前のデートを楽しみました。
「産後数日は入院するから、その翌週あたりに退院するかな」
今後のお産のスケジュールなどを話していると……なんとヨシキが耳を疑うような一言を言い放ったのです。
はじめての出産は分からないことだらけでドキドキ。 けれど、まわりの人たちも新しい命の誕生を心待ちにしてくれているので、私も頑張ろうと思っていたところでした。
しかし来月の退院後に義家族5名が私の地元にやってくるそうなのです。 きっと赤ちゃんの顔を見に来てくれるのだと思うのですが、退院後なので実家に訪問するのだと思います。 私の両親は仕事があって、昼間は家にはいません。 産後の慣れない育児の中で、義家族5名の対応ができるかどうか……。
私は悩んでしまうのでした。
新幹線もホテルも予約済?「キャンセルできない」ウソでしょ!?
こちらの都合をまったく聞かずに、実家への来訪日程を組まれていました。
しかも、私の両親もいない平日に来るというのです。ホテルも新幹線も予約済みで、キャンセルもできないとヨシキは言っていますが……どう考えても、産後の身体で相手するにはムリがあるように思うのです。
とりあえず今回の来訪は諦めてもらうように、ヨシキから義母に電話させました。しかし……。
「赤ちゃんやレナさんのお世話は、私たちがするから大丈夫よ! レナさんのご両親がご帰宅されるまで、ちゃんと待ってるしね~」
と、電話のむこうで、なぜか得意げに話す義母。
……どんだけ長時間滞在するつもりだよ!!!
産後の来訪日程が勝手に組まれてしまいました。 しかも、実家の両親がいない時間帯に義家族5名が居座るという悲劇つき……。 私はどうしていいのか分からず、とりあえず全力でヨシキに断るように言いましたが、ヨシキは義母に押し切られてしまったのです!
勝手にすべての予定を組んでおいて、「もうキャンセルはできない」なんて絶対におかしい! 赤ちゃんを見たい気持ちは否定しません。 ですが、一番大切なのは赤ちゃんの状態と産後の私の状態だと思ってしまうのはワガママなのでしょうか。
義母に電話を切られてしまったヨシキですが、もう一度断るようにしっかりと話したいと思います。
ちょっと待てーい!絶対ムリっしょ?怒りのカウントダウン開始!
「レナ……ウチの親たちだって、生まれてすぐの赤ちゃんに会いたいんだよ」
というヨシキ。たしかに、その気持ちは分からなくもないけれど……。
産後の身体で義家族に対応するのはどう考えてもキツイと思います。産院に来られてすぐ帰ってくれるならともかく、わざわざうちの実家にまできて長時間居座るなんてやっぱりそんなのムリです。
夫婦は歩み寄ることも大切よね……それに、ダメダメばっかり言っていても仕方ないし、ここは私が少し折れることにしました。
日程もずらせないというのなら、義家族の対応すべてをヨシキがするということで手を打とうではありませんか。こう私が提案すると、なんだかヨシキの様子がおかしくなってきて……。
ヨシキが申し訳なさそうにこう言うのです。
今回の件、義家族たちの行動には非常識な面があります。 けれど「赤ちゃんを早く見たい」という気持ちは分からなくはないのです。 だからこそ、私なりに考えて譲歩案を出しました。 日中の2時間くらいであれば何とかなるし、義家族の対応をすべてヨシキがやってくれるのであれば、何とか実家に招くことはできます。 そう提案すると、なんと当日ヨシキは出張で私の実家には来られないことが判明したのです。 いやいやいやいや、だったら最初から断ってよーーー! と私は心の中で叫んでしまいました。 自分抜きで私に何時間も義家族の相手をさせること自体がおかしいし、ましてや産後の身体なのに、いったい何を考えているのでしょうか。
きっちりお灸を据えたいと思います!
「アンタらの感覚バグってるの、わかる?」臨月の妻、ブチギレッ
「私の親も、アンタもいないのに、義家族5名をウチの実家に来させること自体が非常識なの!!!」
私がヨシキにこんなに怒ったのははじめてでした。そんな私の姿にヨシキは驚いたのか、何も言えずにただ「う、うん」とか「そうだね……」と返事だけをしていました。
何が「レナさんは家族だから」だよ。「家族」という言葉を簡単に使ってほしくないと思いました。たしかにヨシキと結婚して家族にはなったけれど、義家族ともいきなりなんでも分かり合える「家族」になった覚えは私にはないのです。
今までヨシキとはたいした喧嘩もせずに過ごしてきました。 しかし今回のことで、あまりに自分の実家を優先するような考え方を譲らないので、私も思わずキレてしまいました。 初めて見る私の怒った姿に、ヨシキは驚いたことでしょう。 でも私をここまで怒らせたのも、ヨシキたちなのです。 私たちは「夫婦」から「親」になっていきます。 これからはキレイごとだけでは済まされない問題も、たくさん出てくることでしょう。 こうやってお互いの本音をぶつけ合いながら、家族になっていくのかもしれません。 今回のことをいい機会として、私の気持ちをしっかりと伝えて、夫婦生活に活かしていきたいと思います。
カン違いしないで!「義家族は他人です」私って冷たいオンナ!?
産後すぐ、義家族5人の相手を私一人でしなくちゃいけないなんて、まだ結婚して2年の私には荷が重すぎると思いました。でも、だからといって、受け入れないとは言ってないのです。
義家族とは、少しずつ時間をかけながら、お互いのことを知って親しくなっていくものだと私は思っています。
そのためにも、ヨシキが間に入ることが必須なのです。彼が、私と義家族が仲良くしてもらうことを望むのなら、なおさら!!
「私たち、こんなに大きい喧嘩ははじめてかもね……でも、こうやってお互いに言いたいことを言って、互いの妥協点を見つけながら歩み寄っていけるといいよね」
こうして、私たちは初めての大喧嘩を経て、お互いの気持ちを知ることができました。
言いたいことをしっかり伝え、相手に納得してもらう。 この行動がとても大切だということが今回、身に沁みて分かりました。 少し声を荒げて話してしまいましたが、改めて冷静になって伝えることで、ヨシキの心にも響いたようです。 義家族の考え方を変えるのは容易ではありません。 双方の配偶者と義両親との関係を良好にするのも悪化させるのも、間に入る実子次第だということを、いま一度肝に銘じておきたいと思います。 私の不信感は少々残っていますが、今ではヨシキがしっかりと義両親との間に入ってくれているため、義両親ともそれなりに関係を続けることができています。 これからも息子の成長を皆で見守っていきたいと思います。