【スクールフェスティバル2025レポート】新潟のチアダンスはいよいよ高みへ、全カテゴリーそれぞれのキラキラが飛び交い、舞う
2025年2月22日と23日の両日、新潟市の新潟テルサ多目的ホールにて、「アルビレックスチアリーダーズ・スワンダンスアカデミー スクールフェスティバル Vol.16」が開催された。
このイベントは、アルビレックスチアリーダーズスクールとスワンダンスアカデミーの生徒たちが日頃の練習の成果を発表する場として、今年で16回目を迎えた。アルビレックスのダンススクール22教室全てからスクール生が集結し、ステージで精いっぱいのパフォーマンスを披露する発表の場である。
特に主体となるアルビレックスチアリーダーズスクールは新潟全県エリアに教室を持ち、約800人のスクール生が学ぶという裾野の広さ。小学校入学前の幼児もいるプレクラスからキッズクラス、ステップクラス、アドバンスセカンドクラス、アドバンスクラスと経るごとにキャリアアップしていき、そこからチアリーダーズの「妹分」的なジュニアチアリーダーズのメンバーが選抜される。こうしたストレートなキャリアアップとは別に、大人から始めるヴィーナスクラスやイーリスコース、55歳以上のスクール生によるフェリシアクラス、家族でチアダンスを学ぶファミリークラスなど、それぞれがそれぞれの年代、技術、志向に合わせて楽しみながら学べるという組織醸成が感じられた。
アドバンスクラスにもなると表現力も豊か、ダンスの技術も高い
スクール生は、全員が全員、トップのチアリーダーズでパフォーマンスすることを目標にしているわけではない。それぞれのモチベーション、それぞれの輝き方があり、年に1度のスクールフェスティバルには、新潟でチアダンスを学ぶ「すべてのキラキラ」が集結する夢の空間になる。
地域との連携と教育的意義
このフェスティバルは、地域のスポーツチームであるアルビレックス新潟の専属チアリーダーズが主催することで、地域との強い連携を示している。子どもたちにとって、プロのチアリーダーと直接関わりながら学ぶ機会は貴重であり、技術の向上だけでなく、チームワークやコミュニケーション能力の育成にも寄与している。さらに、ステージでの発表を通じて、自己表現力や自信を培うことができ、教育的意義が高いイベントという表情が垣間見えた。
地域とのかかわりで言えば、アルビレックスチアリーダーズでは、チアダンスと社会貢献活動を通じて地域に笑顔と感動を届けるというミッションに精力的に取り組み、多くの事例にかかわっている。人々、企業、社会、地域…「応援されたい」という願望はだれしもに共通してあり、その輪は広がりをもって出発点に帰結する。その意味でチアリーダーズがまた、地域から「応援される」存在となるのは必然ともいえる。またこうしたリンケージの中でチアダンスの認知は高まっていく。
当日は、多くの保護者や地域住民が来場し、子どもたちのパフォーマンスを温かく見守っていた。観客席からの応援や拍手は、出演者たちの大きな励みとなり、地域全体で子どもたちの成長を支える姿勢が感じられた。また、イベントの運営には、多くのボランティアスタッフが関わり、スムーズな進行をサポートしていたことも印象的だ。
トップチームの演技は、まさに貫禄だ
「スクールフェスは特別な日」
2月23日に開催された2日目第2部のプログラムでは、オープニングでアルビレックスジュニアチアリーダーズがパフォーマンスを披露し、続けて継続表彰者のパフォーマンス、ステップクラス~アドバンスクラスの各クラス発表、そして再び19期ジュニアチアリーダ―ズ選抜メンバーが極みの技を披露、フィナーレの一つ前でトップチームが圧巻のパフォーマンスと、観客席を引き込む構成が見事だった。
児童の可愛らしい演技から、本格的に競技としてのチアダンスを追及するクラスまで、その成長の一端に触れる思いも持った。どのクラスでも、ダンスが瞬間的にシンクロして完璧に揃った時には、まぶしいまでの表情を見せてくれる。ここにチアダンスの喜びがあるのだな、と再認識させられた。
なぜチアダンスは、これほどまでに多くの人を引き込み、すそ野を広げたのか。プロラム終了後、アルビレックスジュニアチアリーダーズのメンバーで、この10年表彰を受けた本多心菜さん(高校3年生)に話を聞いた。本多さんは小学2年生からアルビレックスでチアダンスを習い始めたという。現在はアルビレックスのサッカーやバスケットの試合に帯同するだけでなく、チアダンスの競技者としても全国大会に出場するなどプレイヤーとしても修練を重ねている。
センターが本多心菜さん
「スクールフェスティバルは1年に1回、いつも自分のチアの活動を支えていただいている方々に、1年の成果を披露する場であり、スクール生にとっては特別な場です」とフェスの存在の大きさを話す。
「チアダンスの魅力は、常にチームとしての演技であるということ。終わった後にチームみんなで『楽しかったね』と言い合える達成感です」(本多さん)
個人でどれだけ技を磨いても、見られる、評価されるのは常にチームとしてのパフォーマンス。個人はチームを活かすワンピースでなければならない。協調意識の究極、チームの中で自分はどう輝くべきなのか、これを学べる教室はなかなかない。「習い事」としてチアダンスが裾野を広げた背景に、こうしたものを感じる。
アルビレックスチアリーダーズスクールの長谷川由依コーチは「『人を応援することを目的とする』唯一のスポーツ」とチアダンスを評する。言いえて妙であり、改めて魅力ある世界だと感じた。
キラキラの笑顔
The post【スクールフェスティバル2025レポート】新潟のチアダンスはいよいよ高みへ、全カテゴリーそれぞれのキラキラが飛び交い、舞うfirst appeared on新潟県内のニュース|にいがた経済新聞.