子どもも大人も笑顔に。地元の食材を使った夕食会「IKOI」とは【宇治市】
KBS京都で放送中の『きょうとDays』。
今回は、2024年10月31日(木)に放送された『ふるさと Days』コーナーから、地元の野菜を使って地域の課題に取り組む市民グループをご紹介します。
採れたての旬の野菜を使う「IKOI」
子どもから大人まで幅広い世代の人が集まって食卓を囲む『IKOI(いこい)』は、“野菜でつながる地域の輪”をキーワードにした月に一度の食事会です。
この夕食会を2023年12月に立ち上げたのが小山政代さんです。
小山さんの夫・貴裕さんは、豊かな自然や文化遺産にあふれる宇治市で農園を経営。この日は夫婦そろっての収穫です。
『小山農園』では、できるだけ農薬を使わない野菜作りにこだわっており、『IKOI』でもこの農園や近隣の農家から譲り受けたものを使っています。
また、集荷量の5~10%ほどを占める、市場などには出荷できない規格外の野菜は、7年ほど前から割安でネット販売をしているんだとか。味に変わりはないと評判は上々です◎
『IKOI』でもこの規格外の野菜を使っているそうで、「採れたての野菜を共有し、子どもたちがおいしいと食べてくれたらうれしい。」と話します。
取材した10月の『IKOI』では、小松菜やさつまいも、ラディッシュなどの旬の食材のほかに、甘くてもちもちとした新米のヒノヒカリなどが使われたようです。
「IKOI」に込められた思い
月に一度開催される『IKOI』は、宇治市内にある福祉施設の一角を借りて開催しています。
調理場では、小山さんや管理栄養士の資格を持つ友人、『IKOI』の活動に賛同した農協スタッフたちが協力して夕食の準備を進めます。
小山さんは以前勤めていたカフェで子ども食堂を経験し、やりがいを感じていたもののコロナの影響でカフェが閉店。
「やりがいがずっと残っていて、またしたい」という気持ちが強かった小山さんは、結婚後、農業に携わるように。
「地元の新鮮な野菜を味わってもらい、多くの世代がつながる居場所をつくりたい」という想いから、『IKOI』の立ち上げを決心しました。
『IKOI』は、お母さんが1カ月に1回ごはんを作らず、仕事や家のことができる日にしてほしいという気持ちも込められているそうです。
夕方になると、遊んだり宿題をしたりと思い思いの時間を過ごす子どもたちが集まってきました。
『IKOI』の取り組みの一環として、京都文教大学の学生が子どもたちに英語を教えていました。多世代を巻き込んだ交流を目指します。
夕食会は、貴裕さんが収穫したお米や野菜に関する説明から始まります。
この日のメニューは、新米に生野菜サラダや小松菜のお浸し、野菜たっぷりの豚汁、かぼちゃのクッキーが並んでいました。
食事は、小学生以下100円、中学生300円、高校生以上は500円で楽しむことができます。
小山さんは、「規格外の野菜をみなさんに食べてもらえて喜んだ顔を見られるのがやりがい。これからも、たくさんの笑顔が『IKOI』に集ってほしい」と話します。
忙しい日々に追われるお母さんの助けにもなる『IKOI』。今後も幅広い世代の笑顔をつなげていってほしいですね。
【詳細情報】
IKOI
場所:京都府宇治市槇島町石橋13 槇島地域福祉センター
開催日時:月に1回 ※開催情報は公式Instagramをご確認ください。
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文/sumire
【画像・参考】きょうとDays(毎週月~金曜日17:35~18:00) – KBS京都
※この記事は、2024年10月31日(木)放送時点の情報です。詳しくは店舗へお問い合わせください。