全国学力・学習状況調査 小6の国語・算数改善傾向 全国平均との差縮まる
2024年度全国学力・学習状況調査について、秦野市の結果がこのほど公表された。これによると、調査対象の小学6年生、中学3年生ともに全国平均を下回るものの、小学6年生は国語・算数ともに全国との差が縮まり改善傾向にあることが分かった。
小学6年生・中学3年生を対象に、自治体ごとに行われている全国調査。今年度は国語・算数(数学)の教科に関する調査と、学習に対する興味・関心や授業の理解度などの学習についての質問調査が行われた。
今年度の市内小学6年生の正答率は、国語64%(全国比マイナス3・7ポイント)、算数60%(同マイナス3・4ポイント)。中学3年生は国語55%(同マイナス3・1ポイント)、数学48%(同マイナス4・5ポイント)だった。小学校は国語・算数ともに初めて全国との差が5ポイント以内になった。
学びの基盤PJ(プロジェクト)で成果
教育委員会によると、小学校は特に市が21年度から開始した「学びの基盤プロジェクト」に初年度から参加した4校(東小・南が丘小・広畑小・北小)で、全国平均との差がより改善傾向にあるという。同プロジェクトは、児童生徒の非認知能力、学習の定着度、学力の伸びを経年で調査し、成長記録のエビデンスに基づいて授業や教育活動に反映する取り組み。24年度には、市内全ての小中学校で開始している。秦野市教育委員会は、今後の方向性として、学びの基盤プロジェクトの継続とともに、「北・東・大根中学校区の義務教育学校モデル校を中心とした小中一貫教育の充実、読書活動の習慣化、ふるさと秦野を愛する児童生徒の育成を目指す新たなカリキュラム『秦野ふるさと科』の取り組みなどを推進していきたい」と話している。