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バスケットボール女子 優勝請負人・赤木里帆(富士通レッドウェーブ、大分市出身)が2冠を目指す 【大分県】

オー!エス!OITA

写真/オー!エス!OITA SPORTS

 今季のバスケットボール女子でタイトル2冠を目指す富士通レッドウェーブ。その勢いは止まらない。皇后杯全日本バスケットボール選手権大会で17大会ぶり4度目の優勝を飾り、現在は国内トップリーグ「Wリーグ」で首位を独走中だ。そんな好調なチームの中で、着実に存在感を高めているのが大分市出身の赤木里帆である。

 

 赤木はシーズン開幕2連戦で控えとして出場。その後、先発メンバーのコンディション不良を受けて、スターターとして抜てきされた。赤木は「昨シーズンもけが人が出た際に先発を経験した。だからこそ、今季も準備を怠らないよう心がけていた」と冷静に振り返る。その姿勢を評価するのはBTテーブス監督だ。「赤木は複数ポジションをこなせるユーティリティープレーヤー。特に高い強度のディフェンス力と、逆境に負けない強いハートを持っている。前半が不調でも、後半には切り替えて勝負を決める選手」と信頼を寄せる。

 

 赤木はこれまで、試合の流れを変える「ゲームチェンジャー」として控えからの起用が多かった。しかし今季はその役割を超え、先発メンバーに名を連ねるようになった。12月7、8の両日に中津市のダイハツ九州アリーナで開催されたWリーグでは、地元ファンの前で2試合とも先発出場を果たした。「大分でプレーするのはいつも以上に緊張したが、声援が力になった。幸せな時間だった」と、赤木は試合後に胸の内を語った。本調子とは言えなかったものの、勝負どころで決めた3点シュートは観客を沸かせ、地元ファンに成長した姿をしっかりと見せつけた。

 

3点シュートを打つ赤木里帆

 

 赤木のバスケットボール人生は努力と挑戦の連続だ。戸次中学校を卒業後、全国屈指の強豪校・桜花学園高校(愛知県)、東京医療保健大学に進学し、高校、大学で日本一を経験した。その後、Wリーグの富士通レッドウェーブに加入し、昨シーズンは16年ぶりにチームにタイトルをもたらし「優勝請負人」となった。しかし、赤木自身は現状に満足することなく、新たな高みを目指している。「今季は皇后杯とWリーグの2冠を達成したい。先発として試合に出ている以上、自覚を持って、チームのために何ができるかを常に考えている」と力強く語る。

 

 小学生の頃から抱き続けてきた「トップレベルの選手になりたい」という夢。その思いは今も彼女を突き動かしている。結果を出し続けることが日本代表への道につながり、4年後のロサンゼルス・オリンピックへの切符をつかむことを誰よりも理解している。

 

地元ファンに活躍を誓った

 

 

(柚野真也)

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