60cm超え肉厚寒ビラメ&寒ブリ登場!【愛知・伊良湖沖】船の泳がせ釣りで大物続々
年末から釣れ盛っている愛知県・伊良湖沖の大型青物&ヒラメ。生きイワシの泳がせで、連日好釣果が聞かれた。2月の半ばには数年に一度の大寒波が襲来したが、釣果に衰えは全く見えず。日ムラはあるものの、極太の寒ブリに肉厚の寒ビラメが連日上がっており、コレは行くしかないと2月20日に南知多町新師崎の荒ます釣船を訪れた。
大物狙いの船泳がせ釣り
まだ夜が明けきらぬ午前6時すぎ、荒ます釣船の駐車場に到着すると、すでに数台の車が止まって、この日同船するアングラーが準備を整えている。早速女将さんにあいさつを済ませ、他のアングラーたちと船着き場までゆっくり歩いていく。
寒波の影響で、この日は北西の風がやや強めの予報。だが港ではほとんど風がなく、「思ったより暖かいんじゃ?」と甘い考えが頭をよぎる。そして午前7時、ポイントの伊良湖沖へ向けて出船。
釣行開始
少し走るとその甘い考えは見事に打ち砕かれ、刺すように冷たい風が頬に当たり、進むにつれて波も高くなっていく。コレはなかなかの修行になりそうだ。
30分ほど走ってエンジン音がスローになり、スパンカーが張られる。船長が各釣り座にバケツに入った生きイワシを配った後、「では始めてください。水深は60mです」とのアナウンスで実釣開始となった。
船を風に向けて立てているため、さほど揺れは感じないがとにかく風が冷たい。皆さん、かじかむ手に息を吹きかけながら、イワシをハリに刺していく。親バリは下アゴから通し、孫バリは尻ビレか背ビレの後ろに刺して素早く投入。
船長がしっかり船を立ててくれるので、ミチイトはまっすぐ下に吸い込まれていく。船長によれば最近の冷え込みで水温が低下し、ヒラメにしろ青物にしろ、底付近で食ってくることが多いらしい。ちなみにベイトはカタクチイワシ。
ファーストヒットはドチザメ
オモリを底から50cmから1mほど上げて待つわけだが、船が流れると水深も微妙に変化するため、こまめに底を取り直さないといつの間にか底から数mも上がっていたりオモリが底を引きずっていたりする。いかに底から少し上にイワシをキープできるかがキモになる釣りだ。
開始から1時間が経過したころ、左舷ミヨシでヒットコール。見ると、少し長めのムーチングロッドが絞り込まれている。たたき方からして青物か……と思ったが、浮いてきたのは残念ながらドチザメ。船長は苦笑いしながら、ハリを外してリリースしていた。
極太寒ブリをキャッチ
この後はしばし沈黙の時間が流れる。どうやら上げいっぱいの潮止まりのようだ。やがて下げ潮が流れ始めると、再び左舷ミヨシのサオが大きく弧を描いた。何度もラインを出されており、なかなか魚が見えない。周りとオマツリはあったが、船長が手慣れたイトさばきであっという間にほどいていく。
やがて海面下にゆらっと青い影。ブリだ。一発でタモ入れが決まり、船上に横たわったのは7kgを超える極太ブリ。カタクチを飽食しているようで、見事な砲弾型の体型が印象的だった。
60cm超えの寒ビラメ手中
そして正午を迎えて残り1時間。ここから怒とうの連発劇が始まった。先ほどブリを上げたアングラーが仕留めたのは、驚くほど肉厚な寒ビラメ。長さは60cm弱だろうが、それ以上に迫力のある魚体だった。
さらに左舷トモでもサオが絞り込まれ、60cmを優に超える見事な寒ビラメがタモ入れされる。そしてドミノ倒しのように胴の間のアングラーもサオを曲げ、同サイズの寒ビラメを手にした。
ヒラメやトラフグが釣れる釣行に
それまでの苦行はどこへやら、この時期らしい旬のヒラメを手にしてニコニコ顔だ。さらにラストひと流しではゲストのトラフグも上がり、今回の釣行は幕を閉じた。
決しては数が上がったわけではないが、ブリにしろヒラメにしろ、分厚すぎる魚体が寒の枕詞をしっかり体現していた。
伊良湖沖のイワシ泳がせはすでに終盤。極太の寒ブリに肉厚寒ビラメを手にしたい人は早めの釣行がおすすめだ。
<週刊つりニュース中部版編集部/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2025年3月7日号に掲載された記事を再編集したものになります。