高まるコーヒー需要 ロングセラー商品の新しい味は…ストレスも暑さも解消する自信作
■「源氏パイ ほろにがカフェオレ味」 季節と数量限定で発売
コーヒー好きも納得し、夏場にお菓子を敬遠しがちな人のイメージも覆す商品が完成した。浜松市に本社を置く菓子メーカー「三立製菓」が5月13日から、看板商品「源氏パイ」の「ほろにがカフェオレ味」を季節と数量限定で発売する。近年のコーヒー需要拡大を受け、コーヒー好きもうなる味、コーヒーにも合う味に仕上げた。
設立から100年以上の歴史がある三立製菓には、かにぱんやチョコバットなど数々のロングセラー商品がある。ハート形のかわいい見た目に、優しい甘さとサクサクの食感が特徴の「源氏パイ」も長年愛されている。
三立製菓が今回新たに発売するのは、コーヒーのほろ苦い味わいとミルクのまろやかな風味を楽しめる「源氏パイ ほろにがカフェオレ味」。コーヒー味のお菓子が好きな人も、コーヒーと一緒にお菓子を食べる時間に幸せを感じる人も満足させるコーヒーとミルクのバランスを追求した。コーヒーの苦みに抵抗がある人でも食べやすく、しかもコーヒーの良さを消さない絶妙な仕上がりに広報担当者は自信を見せる。
「コーヒーを使用したこの商品こそ、コーヒーと一緒にお楽しみいただきたいです。お菓子の風味がぐっと引き立ち、豊かなコーヒータイムを演出してくれること間違いなし。個人的な好みにはなりますが、酸味を控えた苦みの強いコーヒーと合わせるのがオススメです」
パッケージにもこだわった。梅雨や夏に入る時期に発売するため、デザインはアイスカフェオレをイメージし、背景は夏空や海を連想させる水色でさわやかさを演出した。商品は個包装で、白とシルバーでデザインされた4種類。暑い日でも手に取りたくなるお菓子を意識した。
■コーヒー支出額は増加傾向 コーヒー味も伸長と予測
新商品に「ほろにがカフェオレ味」を選んだ背景には、コーヒー需要の高まりがある。総務省の家計調査によると、2022年の年間コーヒー支出額は2000年以降で過去最高を記録するなど、コーヒーにかける金額は増加傾向にある。広報担当者は「ストレス社会とよばれる昨今の時代にぴったりなコーヒー成分のリラックス効果が定評し、ユーザーが上昇していると考えられます。今後もコーヒーに対する需要の高まりに伴い、コーヒーフレーバーも伸長していくと考えられます」と説明する。
子どもからお年寄りまで固定ファンの多い源氏パイは、そのまま販売すれば十分に売上を計算できる。ただ、三立製菓は現状に満足せず、源氏パイに秘めた可能性を模索している。
昨年12月には「源氏パイアイス」を発売。カップのバニラアイスを覆うように源氏パイを丸ごと1枚乗せ、さらにアイスの中に細かく砕いた源氏パイも使った。相性の良さは想像以上で大好評だった。2020年には「源氏パイ深み焙煎コーヒー」を期間と数量限定で発売。こちらも評判が良く、今回のほろにがカフェオレ味を販売するきっかけの1つとなった。
「源氏パイ ほろにがカフェオレ味」は5月13日から全国のスーパーで販売が始まる。数量限定となっているため商品がなくなり次第、終了となる。広報担当者が「定番の源氏パイファンの方々にも召し上がっていただき、季節限定の今だけの源氏パイもお楽しみいただけたらうれしいです」と話す自信作。ホッと一息つきたい時も、1日頑張ったご褒美にも、今夏はほろにがカフェオレ味の源氏パイがハートを癒やす。
(間 淳/Jun Aida)