<嫁姑のLINE問題……!>義母になった私。先輩からアドバイス「息子ではなく嫁」【まんが】
私(マサコ)は夫と自分の母親との3人暮らしをしています。母は80代半ばで、まだ会話などはできるものの、日常生活で不便を感じることが多くなってきました。食事の支度や身の回りのフォロー、母の介助にパートにと、毎日忙しく過ごしています。
息子のコウヘイは4年前に結婚をして、現在はお嫁さんのリサさんと2人の子どもと暮らしています。息子夫婦は遠方に住んでいるため頻繁には会うことはありませんが、お盆や年末年始などの長期休暇には帰省してくれていました。お嫁さんのリサさんは、物静かな子というイメージでした。たまにLINEで孫たちの写真とともに、日常的なできごとを送ってきてくれていました。最初は私もその都度返信をしていたのですが、最近その内容がネガティブなものが多くなってきてしまったため、リサさんからの連絡が来るたびに疲弊してきてしまうのでした。
嫁姑の関係は難しいところもありますが、常々パート仲間から「お嫁さんとは、いい関係性を築いておくことに損はないわよ」とクギを刺されていたため、私はなるべくリサさんに寄り添うようにしていました。結婚当初、ウチに来てくれたときも……。
私は「リサさんにとってはまだ慣れない夫の実家なのよ? 結婚して日も浅いのに、妻を夫の実家に置いて飲みに行く人がありますか!!! あなたはリサさんに一番気を遣わないといけないはずよ!」と、全力でリサさんの味方をしました。
パートの同僚からは、孫に会いたければ、お嫁さんの機嫌を損ねないこと。そんな風に言われていました。
だからという訳ではないのですが、せっかく家族になったのだから、リサさんとこれからも仲良く関係を続けていきたい。そう思っていた私は、息子よりもなるべくリサさんに寄り添って接してきたつもりでした。リサさんも次第に心を開いてくれ、私に何でも相談してくれるようになりました。
しかし……それがすべてのはじまりだったのです。4年後の現在、私はリサさんからのLINEがくると疲弊してきてしまうのでした。なぜなら、最初は相談だった内容が、いつしかすべて息子の愚痴に変わっていったから……。遠回りに、「私の育て方の問題」だと言われているように感じてしまうのです。
義母の優しい返信からの「子育てにダメ出し」!?キツい
最初はほんの些細な内容でした。私はなるべくリサさんの声に耳を傾け、献身的に返信していました。
遠方ながらも必要だと思うことは全力でサポートしてきたつもりでした。しかし、2人目ルナちゃんが生まれてから少しずつ風向きが変わってしまったのです。
日が経つにつれ、リサさんから送られてくる内容のほとんどが息子の愚痴にかわっていきました。私は、息子が失敗した手料理の写真に対して「失敗は成功のもとって言うし、次はもっと美味しいものを作ってもらいたいわね」と、前向きな返信をしました。しかし、リサさんは「子どもの頃、料理とか手伝ってなかったんですか?」と、まるで私を責めているかのようなメッセージを送ってきたのです。
差出人の名前に「リサさん」と出るだけで、私は辛くなってしまうようになってしまったのです。
コウヘイが至らない息子なのは、私たちの育て方もきっと影響している部分はあるでしょう。それに対し申し訳なく思う気持ちもあります。
しかし、その愚痴をすべて私に向けられてしまうと、私も次第に疲弊してきてしまうのです。ただでさえ親の介護やパートで忙しく、決して余裕のある生活を送っているわけではありません。
皆それなりに大変な日々を過ごしているはずなのに、リサさんは「自分の気持ち」を一方的に私に投げつけてくるだけでした。無視をしていると「なんで返信をしないのか」と怒られ、その連絡すらも無視をすると今度は直接電話がかかってきます。最近ではスマホに「リサさん」の文字が見えるだけで、辛い気持ちになってきてしまうのでした。
義母を母親代わりに?息子には無言「正直シンドい……」
息子と電話でリサさんから届く連絡に疲弊していることを相談しました。
息子は「リサにもしっかり仕事をしてもらえるような環境は整えているつもりだけど」と、答えました。さらに「俺には一言も文句なんて言わなかったぞ」と、驚いている様子です。
私は息子に「とにかく! 夫婦のことは夫婦で解決してほしのよ。私もいい加減疲れたわ……」と、ハッキリ伝えました。ためいきをつく私に夫が心配そうに声を掛けてきました。夫にも「コウヘイはリサさんとちゃんと話し合えてないみたいで……リサさんから私への一方的な愚痴が止まらないのよ」と、話しました。
息子に聞く限り、リサさんはどうやら息子に言いたいことを私にぶつけているようなのです。
夫婦間で話し合いがなされていないことを、いくら私が息子の母親であっても、大の大人のすることに何でもかんでも口出しするのは違うのではないか……。そんな風に思います。
そして実のお母さんとの関係がうまくいっていないというリサさん。仮にそれが事実だとして、私を母親のように慕ってくれた結果がこれなのであれば、我慢するしかないのでしょうか。
でも、いくら本当の母親だとしても、これだけ頻繁に愚痴を聞かされるのは辛いな……と思ってしまうのでした。
義母の叫び「根本的に解決してなーい!」私が我慢すれば
息子の言葉が響いたのかしら? そう思っていたのに……3日後「せっかく用意した朝食を、コウヘイさんは食べて行きませんでした。食べ物を粗末にするなんて信じられません」と、息子への愚痴がつづられたメッセージが届きました。やっぱり響いてないわ……と落ち込みますが、ふと以前言っていた息子の言葉を思い出しました。
自分が若い頃を思い出してみても、確かに愚痴を一番吐き出せる相手は実母でした。母には、本当にいろいろお世話になったと思っています。
本来であれば実母に甘えるべきところを、リサさんが私にぶつけてきているだけだとしたら……? 私に気持ちをぶつけることで、リサさんのメンタルが保たれて、息子や孫たちとの平和な家庭が守られているとしたら……? そんな風に思うと、このまま適当に受け流すことが、私があの子たちにできることなのかもしれない。そんな風にすら思えてきてしまうのでした。 そう思う一方で、やっぱり私だけが我慢するなんて……良くないわよね……という考えが捨てきれないのも事実なのです。
やはり夫婦のことは夫婦で解決するべきだと思ってしまいます。
息子に伝えてもらった言い方では、私が根本的に何に困っているかが伝わっていないと思いました。
しかし息子は息子で、自分以外の人の間で交わされたLINEのやりとりについて、あまりうるさく言うのも気が引けてしまったのかもしれません。
一時は私が我慢することで息子家族が幸せでいてくれるなら……という考えもよぎりましたが、それはきっと間違っている。私とリサさんは嫁と姑という関係です。こじれたら簡単には修復はできないだろうし、もしかしたら孫に会わせてもらえないかもしれません。
けれど、このままリサさんが私に一方的に愚痴を言うことは、決して息子夫婦の「これから」を考えたときに良いことだとは思えませんでした。私はリサさんとの連絡をやめることを決意したのでした。
【ヨメの気持ち】義母で知る、母親の優しさ……甘えていい
私(リサ)は、夫のコウヘイと、メイとルナという2人の娘の4人家族です。昔から実母に「自分のことは自分でしなさい」「自分のことは自分で考えなさい」そう言われて育ってきました。両親とも共働きで忙しかったため、頼ったり甘えたりした経験はほとんどありません。何不自由ない生活は送らせてもらっていましたが、実母に甘えたり本音を言ったりすることができなくなっていたのです。義母は実母とは真逆のタイプでした。義母は、いつも私の気持ちを分かってくれるし、私の味方でいてくれます。義母と話していると、自分の全てを受け入れてもらえる心地よさがありました。そんな関係に私は次第に甘え続けてしまうのでした。
両親は朝早くから夜遅くまで家にはおらず、私は冷凍食品を自分で温めて食べたり、家族の洗濯物をやったり、なるべく親を頼ることなく生活していました。
そうやって過ごす日々がいつしか親に甘えることができない自分をつくり上げていきました。
誰かに甘えることもなく育ってきた私ですが、コウヘイの穏やかさと義母の優しさは心のよりどころでした。
誰かに甘えることもなく、自分のことは自分でしっかりやらないと。そうやって大人になった私を、義母は何を言っても受け入れてくれ、いつだって「大丈夫?」と気に掛けてくれました。
コウヘイは勿論ですが、義母は本当に優しい人でした。私の気持ちに寄り添ってくれて、私の欲しい言葉をくれる人でした。
コウヘイとの夫婦関係で嫌なことがあっても、必ず私の味方をしてくれました。
しかしその「甘え」がエスカレートしてしまい、コウヘイへの不満を義母にぶつけるようになってしまったのです。
「言いやすい人に言う」今思えば最低なことをしていたと思います。けれど、この頃の私はそれにも気が付かず、一方的に義母へ自分の気持ちを投げつけるだけしかできなかったのです。
義母へ連絡は控える……「俺に言ってよ」
2人目が生まれて仕事復帰をすると、私自身にも余裕がなくなってきてしまいます。
義母が返事をくれないと、自分を否定されたような気がします。義母に「な・ん・で・返・信・を……」と、そんなことを繰り返してしまうのです。
ある日、コウヘイから義母と連絡を取りあっているのか聞かれました。
あなたがしっかり家事育児をやってくれれば、こんなことにならないのよ、と心の中で思っていました。しかし、そう思いつつもコウヘイに言われたよう義母への連絡を控えていたのですが……。
不満があればコウヘイに直接言えばいいことは、薄々分かっていました。
けれど、昔から「自分のことは自分でやりなさい」と親からきつく言われてきた私にとって、生活面でできないことは「親が子どもにさせなかったから」だと思ってしまっていたのです。
だからコウヘイが悪いのではなくて、それを教育してこなかった義母がいけない。だから義母にLINEを送り続けてしまったのでした。
でも本音は、なんでも受けとめてくれる、私を否定しないでくれる義母に甘えていただけなのだと思います。朝食の件のLINEを最後に、義母から返信はなくなってしまいました。はるばる飛行機に乗って私たちに話があるとやってきた義母。いったい何の話なのでしょうか……?
義母が突然訪問「連絡しないでほしいの」
ひとしきり遊んだあと、子どもたちが昼寝をしたタイミングで、義母は遠慮がちに「もう連絡しないでほしい」と、話しはじめました。
義母は「ネガティブな感情ってぶつけられる方もけっこう体力を使うのよ。私には私の生活があるし、自分の生活を第一に考えたいの」「もう連絡しないでほしい」と、落ち着いた声で話しています。
義母は「あなたが向き合うべき相手は私でもあなたのお母さんでもなくて、目の前のコウヘイのはずよ。自分の気持ちを話してお互いの妥協点を見つけていかないとね」と、諭します。
義母はひとつひとつ言葉を選ぶように話してくれていました。どの言葉をとっても、義母の優しさが伝わってくるようでした。
改めて、義母の気持ちも考えずに甘えてきた自分を悔やみました。義母にとって、コウヘイは大切な息子なのに。自分の子どものことをずっと悪く言われ続けたら、嫌だっただろうな。
義母から距離を置かれてはじめて、自分の過ちに気が付くことができた気がします。もう私からは連絡することはできないけれど、子どもたちにとっては大好きなおばあちゃんです。それを奪うことはできないと思っています。
また長期休みに入ったら、会いに行きたいと思います。
義母からのアドバイス!夫婦の間で解決!
子どもたちが寝たあと、私たちは話し合いました。
コウヘイは「むしろ心の内を見せてほしい。これから末永く一緒にいるために……どうしていけばいいか話し合っていきたいって思ってるけど」と、優しく問いかけてくれました。
こうして、私はコウヘイに対して嫌だと思ったところや直してほしいところを、少しずつ言えるように頑張っています。できないときはメッセージで送ったりして、なるべく自分の気持ちをぶつけるように、努力をしているのです。
私は今まで、面と向かってコウヘイに頼みごとをすることをためらっていました。そのストレスをすべて義母にぶつけていたのだと思います。
義母と連絡が取れなくなって、否が応でもコウヘイと向き合わないといけない現実に腹をくくりました。少しずつではありますが、言いたいこと、頼みたいことをしっかりとコウヘイに伝えられるように頑張っていきたいと思います。
そして夏休みには子どもたちと一緒に義実家へ行き、もう一度しっかりと義母に謝りたいと思います。義母の優しさに甘えすぎていた分、これから先義両親に何があれば、精一杯サポートをしていこう、今はそんな風にも感じています。