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正月休み明けの「退職代行」依頼が過去最多。どんな風に利用する?「退職代行サービス」の実態とは?

アットエス

若い世代だけじゃない!利用者の3割が50〜60代

多くの企業で仕事始めとなった2025年1月6日、本人に代わって勤め先に退職の意思を伝える「退職代行サービス」利用件数が「過去最多の256件に上った」と退職代行サービス「モームリ」の運営会社アルバトロスが発表しました。利用状況の実態について、同社・退職支援事業部長の川又志織さんに、SBSアナウンサー影島亜美が聞きました。

<目次>
・9連休明けの退職代行が過去最多
・退職の意思を伝えられない理由
・利用者の年齢や職業の内訳
・企業側の反応は
・気になる利用料金

9連休明けの退職代行が過去最多

影島:今回、「モームリ」では過去最多の依頼があったということですが、利用者が増えた要因は何だと思いますか。

川又:昨年と比べて大型の9連休明けだったことが関係していると思います。退職理由では「精神的に不安を抱えている」というメンタル的な要因を挙げる声が多かったです。

影島:利用者の内訳も教えてください。

川又:正社員が最も多くて202人、パート・アルバイトが24人、契約社員が18人、派遣社員が11人、その他が1人でした。

影島:やはり正社員が一番多いんですね。御社1社への代行依頼だけで256人もいたというのは、もはや社会現象と言えるのではないかと感じます。

退職の意思を伝えられない理由

影島:退職理由はさまざまだと思いますが、自分で退職の意思表示ができないのはどんな理由があるのでしょうか。

川又:「退職の意思を伝えても引き止められてしまうのではないか」「退職の意思を伝えたが先延ばしにされてしまった」という相談を受けます。

影島:なるほど。上司が感情的な人で逆上が怖いという人もきっといますよね。

川又:そうなんです。「何を言われるのか分からなくて怖い」という相談もあります。

利用者の年齢や職業の内訳

影島:利用者の年齢や業種に傾向はありますか。 

川又:20〜30代の人が7割で、残りの3割は50〜60代からの応募です。最高齢は71歳でした。業種別で見ると、最も多いのはサービス業、続いて製造業、医療関係です。

 企業側の反応は

影島:自ら退職を言い出せない利用者に代わって、その企業に退職の意思を伝えてくれる退職代行サービスですが、企業側の対応はどんな感じですか。

川又:8割以上の会社が「あ〜、そうだったんだ」という感じでスムーズに対応してくれますが、残りは「ふざけるな」と。こちらが罵詈雑言を浴びることもあります。

影島:退職代行とはいえ、心が辛くなることはないですか。

川又:びっくりすることはありますが、だからこそ依頼者は相談に来たのだと「何とかして助けてあげたい」という気持ちで対応しています。

影島:例えば相手がブラック企業だった場合、退職を伝えてトラブルに発展してしまうことはないですか。

川又:法律に則って対応しているので大丈夫です。退職することも労働者の権利ですから。

影島:弁護士を紹介してくれることもあるそうですが、どんな場面で紹介するのですか。

川又:給料の前借り中、未払いがあるなど金銭に関わることは代行できないので弁護士を紹介しています。 

気になる利用料金

影島:「モームリ」の利用料金についても教えてください。

川又:正社員は2万2千円、パート・アルバイトは1万2千円です。会社に「辞める意思を伝える」代行は行いますが、退職届の郵送などその後の手続きは本人にやっていただきます。

影島:退職を決意する前に仕事の相談をすることもできるんですよね。

川又:無料で24時間対応しています。電話、メール、ラインがし放題で相談ができ、退職後の転職支援サービスも行っています。

影島:利用者に寄り添ってサービスを進めていることがよくわかりました。川又さんありがとうございました。

※2025年1月14日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

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