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合奏の喜びと伝統 後世に 稽古に励む「神奈川雅楽部」 横浜市緑区鴨居の林光寺で

タウンニュース

部長の河本さん(右)と、練習に臨む部員たち

毎週水曜の夜、鴨居の林光寺からさまざまな雅楽器の音色が響いてくる。笙、篳篥(ひちりき)、龍笛。7月24日、同寺の檀信徒会館に10人ほどが集い、それぞれが熱心に雅楽の演奏の稽古に励んでいた。

演奏しているのは、県内外から来場した「神奈川雅楽部」の部員たち。この日は、講師として招かれた宮内庁式部職楽部の職員が「ゆっくりなところはもっとゆっくり。早いところは早く」など、緩急を付けた演奏を意識することの大切さなどを指導していた。

「毎回学びがある」

同部の部長を務めるのは、上山にある萬藏寺の住職・河本冏文さん。河本さんによると、同部は昭和初期に発足するも、第二次世界大戦の際に活動休止を余儀なくされた。戦後、河本さんらが1954(昭和29)年に復活させ、現在に至るという。

同部は年に1回、演奏会を開いており、これまでに国内だけでなく、アメリカやベトナムなどでも音色を披露。注目を集めた。

「雅楽は仏教とも縁が深い」と河本さん。「楽器の演奏だけでなく、舞や『うた』もあり、とても奥が深い」と魅力を語る。神奈川雅楽部に所属して約10年という、静岡県在住の後藤久美子さんは「10年続けていても、練習では毎回学ぶことがある。和歌山県の高野山でも演奏させてもらえたし、みんなで合奏できるのがうれしい」と笑顔で話していた。

日本音楽の文化絶やさず

河本さんによると、神奈川雅楽部の部員数は現在12人。かつては30人ほど所属していたこともあったという。河本さんは「日本音楽が廃れていかないように、活動を絶やさず、一生懸命に続けている」と力強く語る。今後の活動に向け「少しでも部員数を増やしていければ」としている。

神奈川雅楽部についての詳細などの問い合わせは萬藏寺(【電話】045・931・1573)へ。

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