松田署 「低山でも油断しないで」 登山シーズンに注意喚起
西丹沢や明神ヶ岳など、人気の山が多い足柄地区。登山シーズンを迎え、例年多くの登山者が訪れるが、松田署は事故防止のため、事前準備の大切さを呼び掛ける。同署山岳救助隊の濱口俊樹隊長に注意点などを聞いた。
――足柄地区には人気の山々が多くあります。
「7・8月はより涼しい北アルプスなどへの登山者が多くなります。足柄地区は低山が多く、新緑が鮮やかな初夏と紅葉の秋が一番賑わう季節になります。自然相手ですので何が起こるかわかりません。ご自身の体調管理や準備をしっかり行った上で、必ず登山届を出し、楽しんでください」
――昨年は事故が減りましたが、その理由を教えてください。
「山岳避難等発生件数は2021年は34件、22年は27件、23年は41件で、24年は23件に減少しました。SNSを使って注意喚起したほか、昨年は登山口などの見回りも強化しました。登山者の意識も上がっているのだと思います」
――事故の傾向は。
「道迷いと滑落事故で全体の7割以上です。南足柄市の明神ヶ岳、金時山、矢倉岳などの『足柄三山』や山北の西丹沢の山々は、見どころとなる花や木々も多いので、花を探し求めて登山道から外れたり、足を踏み外す方もいます。低山でも油断は禁物です」
――この季節ならではの準備はありますか。
「昼夜の寒暖差が激しい時季です。熱中症対策とともに、予想以上に冷えることもあるので服装に気をつけることが大切です」