ご当地に行ったらぜひ食べたい名物の鍋3選!「あんこう鍋」「いしる鍋」「ハモすき」
旅行へ行ったら食べたいのが現地の名物。新鮮な魚介を使ったご当地鍋を食べに出かけませんか? 都会にいてはなかなか食べられない魚や高級魚、その土地に根差した調味長を使った鍋、3つをセレクトしました。ぜひお出かけして召し上がってください。
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あんこうの肝味噌で仕上げる郷土料理 「あんこう鍋」(茨城県)
常磐沖で獲れるあんこうは、茨城県内各地で底びき網漁船によって漁獲されていて、市場で高い評価を受けている。7月から8月の禁漁期を除き一年中水揚げされるが、一番の旬は水温が下がって肝が肥大化する11月から3月ごろ。その肝には脂がのり、味わいも深まる。あんこう鍋を濃厚な肝味噌で仕上げる「どぶ汁」は、もともと漁師が船上で食べていた郷土料理で、これ目当てに遠方から訪れるファンが多い。しょう油仕立てのあんこう鍋もある。
あんこうは、あんこう鍋をはじめ、あん肝、天ぷら、刺身、ラーメンなど食べ方も多種多様。茨城県内の多くの飲食店であんこう料理が提供されていて、さまざまな味わいが楽しめる。
能登に古くから伝わる魚醤を使った“だし”が美味 「いしる鍋」【石川県】
写真提供:石川県観光連盟
「いしる」とは、能登地方に伝わる魚醤のことで、「魚汁(うおしる)」が訛ったものとされる。独特のクセがあるが、奥深い魚介のうま味が溶け込んでいて、水と割って煮込むだけで美味。このいしるを水や酒で割っただし汁に、旬の魚介と野菜などを煮て食べる「いしる鍋」は、地元の冬の定番である。いしるはスーパーマーケットなどで気軽に購入でき、調理にそれほど手間がかからずできる。また、ホタテ貝の殻を鍋の代わりに使うこともあり、これは「いしるの貝焼き」と呼ばれている。
脂がのったふっくら食感のハモと淡路島産のタマネギが相性抜群 「ハモすき」(兵庫県)
出典:農林水産省Webサイト
兵庫県・淡路島のハモは、肉質がよくコクがあり、おなかの皮も薄くやわらかいのが特徴。初夏から秋にかけては、産卵時期に向け脂がのり、よりおいしくなるといわれている。ふっくらとして脂の甘みがあるハモを骨切り(身に細かい包丁目を入れて小骨を切って食べやすくすること)して一口大に切り、甘みが強い淡路島産タマネギ、春菊、三つ葉、豆腐などとともに、寄せ鍋風のだしで軽く煮込んだ鍋料理が「ハモすき」。締めは、湯がいたそうめんを入れ、だし汁と一緒に食べる。
まとめ
お家で鍋もいいけれど、現地でいただく名物鍋はまた格別です。旅行はもちろん、田舎暮らしの下見の際に、ぜひ味わってください。
文/横澤寛子