セブン&アイHDの井阪隆一社長が退任か 後任社長には「ユニクロ」出身者
セブン&アイ・ホールディングス(以下、セブン&アイHD)でトップ人事がありそうだ。セブン&アイHDは、井阪隆一社長が退任し、後任に社外取締役のスティーブン・ヘイズ・ディカス氏を起用する方向で最終調整に入ったと一部メディアが報じている。セブン&アイHDは同日、この報道を否定している。
セブン&アイHDはカナダのコンビニエンスストア大手のアリマンタシォン・クシュタール(Alimentation Couche)から買収提案を受けており、井阪隆一社長はその対応に当たっていた。この買収提案に対応する形で、セブン&アイHDの伊藤順朗副社長と創業家の資産管理会社である伊藤興業が、同社株式の非公開化を目指していたものの断念している。
井阪隆一社長は2016年5月にセブン&アイHDの社長に就任して以来、8年以上にわたって巨大流通グループを牽引してきた。在籍期間中の株価は約4割上昇した一方、傘下の百貨店事業であるそごう・西武、家具インテリアのフランフラン、バーニーズジャパンなどを次々と売却。「買収下手」と言われながらも、経営資源をコンビニ事業に集中する戦略を加速させてきた。
新社長に就任するとみられるスティーブン・ヘイズ・ディカス氏は、米国のウォルマート、「ユニクロ(UNIQLO)」や「GU(ジーユー)」を展開するファーストリテイリングなどを経て、2022年にセブン&アイHDの社外取締役に就任した。