日本一短い国道!?その距離なんと200m弱の「国道174号線」を歩いてみました 神戸市
実は神戸市には意外な「日本一」があることをご存知ですか?国道174号、通称「イナヨン」は神戸港の新港地区の「神戸港」から「国道2号」までをつなぐ、驚くほど短い国道です。
その長さはなんと187.1メートル。“日本一短い国道”として、ドライバーやバイク愛好家の中ではちょっとした名所にもなっているのだとか。神戸在住30年以上の筆者も、実はこの道路標識をみて初めて知りました。徒歩2分ほどで走破できてしまい「え!これが国道?」と思うほど短い距離です。
実はこの国道、交通量が多い場所にあるため、とても重要な役割を果たしているのだそう。距離は短いものの「山側」に向かう6車線と「海側」に向かう5車線、合計11車線幅広く、各線三宮駅や阪神高速の京橋ICにも近いため、かなり交通量が多いのが特徴です。
ではなぜこんなに短い道路が国道として指定されているのでしょうか。それは、「神戸港」が日本有数の重要な港であり、そこから主要な国道である「国道2号」へとつなげるために必要な道だからです。
道路法では港や空港と主要な道路を結ぶ重要な道は国道として認められています。「神戸港」と「国道2号」を結ぶこの「国道174号」は、短いながらも神戸港の物資流通のための産業道路として重要な道路として機能しているんですね。
実はこの道が最初に国道に指定された1885年には約940mと、今の“約5倍”の長さがあったのだとか。しかしその後、1962年に「国道2号」が現在のコースに変更されたため、国道2号との交点が神戸港側に移動することになり、海側の187.1mだけが国道174号となったそう。この土地を古くから知る人によるとさらに「踏切が存在した」という歴史もあるそうですよ!
今ではその短さが逆に有名になり「日本で一番短い国道です」という標識が立てられ、神戸観光の「おもしろスポット」としても注目を浴びています。
その短さの意味を知るとより身近に、愛らしく感じるこの標識。車や徒歩で通り過ぎたときには、改めてこの標識に注目してみてくださいね!
場所
国道174号線
(神戸市中央区「神戸税関前」から「国道2号線」の間)