手話ダンス 東日本大会準V全国へ 国際手話取り入れ
手話ダンス甲子園東日本大会が7月27日、千葉県幕張市で開催され、茅ヶ崎市在住の姉弟が中心となって結成した「SeaSign」が準優勝した。9月に兵庫県で行われる決勝大会に出場する。
「手話ダンス」は手話とダンスを融合させ音楽を表現するもの。「SeaSign」は、茅ヶ崎市東海岸北在住の今野奏音(かのん)さん(星槎国際高3年)と翔太さん(茅ヶ崎第一中2年)の姉弟が中心となって結成された。
姉弟は5年ほど前、ボーカル&手話ダンスパフォーマーとして知られる「HANDSIGN」のライブを見て「かっこいい」と感じ、同グループが平塚で開催している教室に通うようになった。そこで知り合った寺田馨さん(平塚市・中2)と翔太さんの中学の友人・長谷川孝祐さん(同第一中2年)が加わり、現在の体制に。
パフォーマンスする曲に選んだのは『祈り花』(平井大)と『RatherBe』(クリーン・バンディット)。『RatherBe』については「英語詞の世界観をそのまま手話にしたい」と、国際手話通訳でも活躍する袖山由美さんに依頼しASL(アメリカン・サイン・ランゲージ)で手話訳を作成。練習では「HANDSIGN」の専属振付師に師事し、「何度も振りが手話に合っているかを擦り合わせてきた」(奏音さん)という。
迎えた東日本大会では練習の成果を発揮し、堂々としたパフォーマンスを披露。ただ、芸術性などのほかに、「多様性や共生度」が採点基準となるのも大会の特徴で、聴覚障害のある人やダウン症の人が参加する大人数編成のチームが多く「上位進出は難しいのでは」と不安だったという。それだけに結果発表で準優勝が告げられると、喜びはひとしおだった。奏音さんは「参加チームで唯一のASLを使ったのが良かったのかも」と振り返った。
決勝大会は、全国7大会を勝ち上がった20近くのチームが兵庫県で日本一を競う。目標は「もちろん優勝」と力強く話す4人。残り1カ月、さらにパフォーマンスに磨きをかける。