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映画『Welcome Back』を観るべき3つの理由!負けたことがある全てのひとに刺さる傑作

ciatr[シアター]

『Welcome Back』

ボクシング×ロードムービーをかけ合わせた映画『Welcome Back』は「人においての勝ち負けとは何か?」を描いた傑作ヒューマンドラマ。

2025年1月10日に公開されたあとも、鑑賞者たちの心を鷲掴みにし、リピーターが続出している今観ないと後悔する1作です。

この記事では本作の何が人の心を惹きつけているのか、その魅力を紐解いていきます。

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映画『Welcome Back』あらすじ・作品概要

あらすじ

新人王最有力候補のボクサー、冴木輝彦(テル)と、生まれつき記憶力に優れる一方でコミュニケーションが苦手な友原勉(ベン)。2人は同じ団地で兄弟のように育ちました。

ベンはテルを真似てシャドーボクシングをするだけで幸せを感じていました。ベンにとってテルは憧れであり、絶対的な存在でした。しかし、テルが新人王決定戦で北澤に敗北。

それでもテルは何事もなかったかのように明るく振る舞い、ベンにも変わらず優しく接します。ですが、テルの生活は次第に荒れ、遊び呆ける日々を過ごすように。まるでボクシングに興味がなかったかのようなその姿に、ベンは強い不安を感じます。憧れの存在だったテルを、一度の敗北で失ってしまったかのように感じたのです。

そんな喪失感に耐えられないベンは、ある日テルのグローブを持ち出し、「テルは負けない」と何度も呟きながら、宿敵・北澤への復讐を心に誓い、歩み始めます。

映画『Welcome Back』を観るべき3つの理由

①人間ドラマとして誰しもに刺さる敗者の物語

本作はボクシングを題材にしていますが、決してボクシングファンだけのための作品ではありません。人生の中で誰もが経験する挫折や悔しさ、そうした普遍的な感情に深く寄り添った物語です。

勝者ではなく敗者にフォーカスを当てることで、多くの人の心に深く突き刺さるドラマが展開されます。また、勝者と敗者が明確かつ残酷に分かれるボクサーたちの人生を描くことで、物語の強度が一層高まり、見る者の胸に強い印象を残します。

たとえ人生で負ける瞬間が訪れたとしても、再び鋭気を蓄え、前に進んでいけばいい――そんな人生の指針となるようなマインドを、この作品から得られるはずです。こんな映画に出逢える機会は、人生の中でもきっとそう多くはないでしょう。

②実在感ありすぎ!キャストたちの本気の役作り

映画が終わったあとも彼らの人生が続いていると錯覚してしまうほど、本作はとにかく登場人物たちの実在感が半端ではありません。

粗暴だがヒールとして人気の新人ボクサー・テルを演じた吉村界人。テルの強さを誰よりも信じている純粋無垢なベンを演じた三河悠冴。その2人を温かい眼差しで見守る青山を演じた遠藤雄弥。孤高のプロボクサー北澤を演じた宮田佳典。

実際にボクシングのトレーニングに数年を費やし、作り上げた身体と技術によって、本作のボクシングシーンがリアルに、そして真に迫るシーンに、さらにボクサーとしてのたたずまいがごく自然に表現されていました。

吉村界人、三河悠冴、遠藤雄弥は未経験から、ボクシングのトレーニングを積んでいたことは、本作を鑑賞したひとなら驚きを隠せないのではないでしょうか。

ボクシング指導を行っていたのは自らも本作にトレーナーの吉田役として出演している松浦慎一郎。 『百円の恋』『あゝ、荒野』『ケイコ 目を澄ませて』など名だたるボクシング映画で俳優の指導に当たってきたベテランです。

また、撮影前に川島直人監督自らも、ボクシングジムに通い、ボクシングの知識や感覚を養っていたといいます。

③息を呑む美しい映像の連なり!暗闇が美しい

本作の魅力を一段と際立たせているのは、その映像美とクオリティの高さです。一瞬一瞬がまるで絵画のように美しく、思わず飾りたくなるような印象的なシーンが連なります。

ボクシングやトレーニングの迫力あるシーンはもちろん、何気ない会話や日常の断片に至るまで、隙のないこだわりが感じられます。特に後半にかけて増える暗いトーンの映像は、単なる無機質な陰影ではなく、登場人物たちの心情や状況をより深く浮かび上がらせる重要な要素として機能しています。

そして、特筆すべきはラストシーンの圧巻の表現です。一見、何気ない行動に見える場面が、これほどまでに心を揺さぶるとは驚きです。観る者の胸に深く響くその瞬間は、他ではなかなか味わえない特別な体験となるでしょう。

今観ないと後悔すること間違いなしの傑作『Welcome Back』

映画『Welcome Back』は2025年1月10日より公開中。

人生を生きていれば、立ち上がることすらためらわれるほど、打ちのめされる瞬間が誰にでもあるはずです。そんな時、再び奮い立つことは決して簡単ではありません。しかし、本作には、その一歩を踏み出すきっかけを与えてくれる力があります。

「負けたあとからが人生スタートじゃね?」そんな風に思わせてくれる一本です。今この瞬間を逃してしまうと、劇場で観る機会は何年も先になるかもしれません。

誰にでも訪れるであろう"負け"の瞬間に備えて、ぜひ劇場で鑑賞してほしい作品です。

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