松竹創業130周年を記念して、25年に三大名作の一挙上演が決定
松竹株式会社が、令和7(2025)年に創業130周年を迎える。この節目の年を記念して、歌舞伎座にて三大名作の一挙上演をすることが発表された。
三大名作とは、人形浄瑠璃のために書かれ、後に歌舞伎として上演された「義太夫狂言」と呼ばれる作品の中で代表的な三演目、元禄時代に起こった赤穂浪士による仇討ちを描く『仮名手本忠臣蔵』、平安時代の菅原道真の失脚事件を中心に、道真の周囲の人々の生き方を描く『菅原伝授手習鑑』、源義経を軸に平家滅亡後生き残った平家の人々を描く『義経千本桜』は歌舞伎の三大名作と呼ばれている。上演を重ねるたびに新たな演出や工夫が加えられ、歌舞伎の様式美を湛えた洗練された舞台が今日まで伝えられている。
歌舞伎座において、三大名作を一挙上演するのは「松竹百年」にあたる平成7(1995)年(2月に『仮名手本忠臣蔵』3月に『菅原伝授手習鑑』5月に『義経千本桜』を上演)以来、30年振りとなる。
公開された特別チラシビジュアルは、明治時代の歌舞伎座の絵本役割(上演作品と出演者の配役が書かれた冊子)をオマージュしたもの。歌舞伎の外題や看板などに用いる力強い勘亭流の文字、歌舞伎座のシンボルマークである鳳凰丸が印象的に配され、時を超えて愛される三大名作を、世代を超えた豪華競演にておくる。
なお、数量限定で定式幕の3色(黒・柿・萌葱)にちなんだ3種類の特別チラシが順次歌舞伎座に設置される予定。