【FP1級サバンナ八木流】1人1500円で味わう「至福」の節約術
「ブラジルの人聞こえますか~!」のギャグでおなじみのサバンナ・八木真澄さんが、実はFP1級というお金の専門資格をお持ちなのをご存じでしたか? その八木さんが猛勉強の末に導き出した、本当に役立つ「お金のガチ情報」が本になりました。それが『FP1級取得!サバンナ八木流 お金のガチを教えます』(KADOKAWA)です。YouTubeで人気のFP・ほんださんも、難しい金融知識を分かりやすく解説してくださるので、「老後の生活資金は大丈夫だろうか?」「年金だけで暮らしていけるのか?」といった不安を解消するヒントが満載です。この1冊で、これまで敬遠しがちだったお金の話が、ぐっと身近に感じられるはずです。
※本記事はサバンナ 八木真澄、ほんださん(本多遼太朗)著の書籍『FP1級取得!サバンナ八木流 お金のガチを教えます』から一部抜粋・編集しました。
銀座の高級寿司(?)は自宅で再現できる
<家計管理/節約> 難易度★☆☆☆☆
銀座の高級寿司って、自宅でも再現できるんですよ。高級店だと大将が握った寿司を順番に出してくれるので、記念日に行ったお店や憧れのお店で、ネタの種類と提供順を覚えておくんです。それを回転寿司のテイクアウトで再現します。だいたい1皿に2貫のっているので、2人前は作れます。まあ、中トロなんかは1皿1貫だけのこともあるんですけど。
実際に僕が再現したものはこちら。
銀座スシ(これは店名です)
夜のコース 18000円
お品書き
イカ
あじ
赤身
中トロ
アワビ
車海老
かつお
赤貝
いくら
穴子
たまご
これで一人前1500円くらい。2人でも3000円です。
高級寿司が仮に1人2万5000円かかるとします。夫婦で食べると5万円。家で再現する場合と比較すると、一度で4万7000円も違う。週に1回食べるとして月にすると4万7000円×4回、18万8000円、年間225万6000円、10年では2256万円、30〜80歳の50年間にして1億1280万円おトクになります。
もちろん、高級寿司には職人のワザやお店の雰囲気も含まれているから完全に同じではないですよ。でも、自分がきちんと値段の付加価値を理解して、満足できているなら十分。自分が納得できるラインを見極められると、満足感を損なわず、コストも抑えられます。
一番よくないのは、自分が「冷めてしまう」こと。楽しいと感じられるかどうかは、自分の気持ち一つですから。高級寿司の再現にしても、嫁さんに「今日はご馳走だからね」なんていって、家族みんなで小芝居するのが大切です。手書きのメニュー表を作ると、ぐっと雰囲気が出ます。何事も工夫次第です。
<ほんだ先生の補足メモ>
当然のことながら、高級寿司店の価格には食材の質だけでなく、職人の技術、サービス、店の雰囲気といった付加価値が含まれています。ですから、食材を近づけることができても、全体の体験を完全に再現するのは難しいでしょう。とくに「体験」というものは、金銭の損得勘定だけで評価できない側面があります。あらゆる経験は人生を豊かにしてくれますし、そういう意味でも高級寿司店での食事は有意義といえます。
一方で、経済学に「限界効用逓減(ていげん)の法則」というものがあります。消費量が増えるにつれて、追加の消費から得られる満足度(効用)は次第に減っていくという法則です。例えば、ビールを飲むとき、1口目は非常においしいと感じるものの、これを2口目、2杯目と飲み続けていると、感動はどんどん薄れていきませんか。この法則を踏まえれば、自分の感動(効用)が得られる範囲で楽しめばよいとも考えられます。寿司を銀座で食べることに価格以上の価値があると思うなら行けばよく、家で再現できるお寿司で価格以上に楽しめるなら、これ以上コスパの良いことはないでしょう。