歓喜の再会 24歳の成人式 「やり直しができてよかった」
コロナ禍だった2021(令和3)年に対面での成人式を迎えられなかった、現在24歳の若者を対象にしたイベント「Chigasaki24Fes」が9日、茅ヶ崎市民文化会館で開催された。多くの来賓が駆けつける中、保護者や子ども連れなども含め100人以上が参加した。
イベントは地元企業の経営者の有志や、市議会議員らが企画、運営して行われた。
冒頭、佐藤光市長があいさつに立ち、「コロナで皆さんにしっかりとした成人式ができず申し訳なく思う」と述べた上で、「皆さんはあきらめない、強い年代。きっと、素敵な茅ヶ崎をつくってくれると期待する」とエールを送った。
続いて、当時の成人式で流されるはずだった市内中学校の教諭たちによるビデオレターを上映。教諭たちからの個性豊かなメッセージに参加者からは笑いや歓声が上がった。中には映像を見ながら涙ぐむ保護者の姿もあった。
記念ライブではミュージシャンのHAN―KUNfrom湘南乃風も登場。「純恋歌」などを生歌で熱唱すると、参加者も一緒に歌い手を振るなど盛り上がりを見せた。HAN―KUNさんからは「失敗を失敗と思わず、前を向いて頑張ってください」と激励の言葉が送られた。
式典終了後には記念撮影を実施。会場は旧友との再会を喜び、思い出話に花を咲かせる参加者であふれた。
式典の司会を務めた山口麻鈴さん(西浜中学校出身)は「なかなか皆と会えなかったのでうれしい。4年越しに開催してもらえたことに感謝したい」と喜んだ。同じく中村紗和さん(松林中出身)は「仲間に久しぶりに会えて、10年前に戻った感じがした。改めてやり直しができて本当によかった。私たちが主役の成人式を実現してもらえてうれしかったし、とても良い思い出になった」と話した。
実行委員長の本岡鉄兵さんは「やって良かった。楽しかった」と笑顔を見せた。協力したボランティアの中には「茅ヶ崎のまちに貢献したい」と初めて手を挙げた人もいたという。「皆の協力のおかげ。会場が一つになっていた。24歳の皆さんが将来、茅ヶ崎のさらなる発展につなげてくれると信じている」と期待を寄せた。