SC相模原 9位でシーズン終える 伊藤のAT決勝弾で幕
サッカーJ3の今季最終節が11月24日、相模原ギオンスタジアムで行われ、SC相模原はガイナーレ鳥取に1―0で勝利した。最終順位は9位。プレーオフ進出を逃しクラブが目標としていたJ2昇格は果たせなかったものの、最後は勝利で締めくくった。
昨季は18位
昨季は相模原市出身で元日本代表の戸田和幸氏が監督に就任し話題となるも、結果が出ない時期が続き最終18位に沈んだ。今季は「J2昇格」を明確に掲げ、上位カテゴリーから経験のある選手を補強。前半は昨季から積み上げた堅い守備で安定した戦いを見せていたが、クラブは6月に戸田監督を解任した。
その後ドイツ出身のシュタルフ悠紀氏が監督に就任し、8月にはJ1リーグでの経験が豊富な座間市出身のFW武藤雄樹が加入。PO争いが拮抗する中で終盤まで可能性を残していたものの、重要な試合で勝ち点3を奪えない状況が続き、最終節を残して11月15日、FC大阪戦での敗北によってPO進出の可能性が潰えた。目標には届かなかったが、昨季よりも大幅に順位を上げ、第21節まではホームで無敗とするなど、確かに成長が感じられるシーズンだった。
最終戦には3775人が来場。試合は前半から拮抗した状況が続いたが、後半ATの93分、途中出場したFW伊藤恵亮が決勝ゴール。サポーターの温かい拍手と歓声の中、SC相模原の1年は幕を閉じた。
「優勝目指す」
試合後のセレモニーでキャプテンのFW瀬沼優司は1年間を振り返り「選手たちがこの経験を胸に刻み付けて進んでいくことが大切だと思う」と話し、応援を続けたファン・サポーターに感謝を伝えた。シュタルフ監督は「あと一歩のところで切符を逃した。その差を埋めるべく自分が来たのに。悔しいし心苦しいし、大きな責任を感じている」と悔しさをにじませた。西谷義久社長は「勝負所で勝ち点を積み上げることができず大変悔しい結果になった」と振り返り、「来シーズンこそは、より一層のパワーアップを明日からのチームづくりで示していきたい。プレーオフでも昇格争いでもなく、優勝をめざす」と強い意気込みを語った。
クラブは11月27日、MF岩上祐三ら7選手の契約満了を発表。新たなシーズンに向けて、早くも動き出している。