災害関連死を防げ 犬蔵小で避難所開設訓練
犬蔵小学校避難所運営会議(持田忠男委員長)が10月27日、避難所開設訓練を実施した。
「災害関連死を防ぐ避難所運営」をテーマに、近隣住民ら約190人が参加した。災害関連死とは災害による直接死ではなく、負傷の悪化や避難所生活などの身体的・精神的負担による病気でなくなること。訓練に先立ち、日本DMAT隊員で、聖マリアンナ医科大学病院救急看護認定看護師の神保大士さんが基調講演を行った。神保さんは、日本における避難所生活の問題点は、100年前と変わらない雑魚寝スタイルにあると解説。「災害関連死を減らすには48時間以内にTKB(トイレ、キッチン、ベッド)を整える必要があるが、避難所にはないので家庭内備蓄を強化する必要がある」と話した。
その後、トイレ設置や下水汚水桝の確認、非常用発電機の立ち上げ訓練のほか、宮前区赤十字奉仕団によるAEDの使い方と心肺蘇生訓練、市看護協会の指導による要援護者の受け入れと負傷者の対応訓練が行われた。給食訓練では豚汁と非常食を試食する参加者の姿もあった。会場には犬蔵小学校の3年生が描いた「防災ポスター」も展示した。
参加者の一人は、「災害関連死にならないため、また在宅避難のためにも備蓄の重要性を痛感した。早速準備したい」と感想を述べた。