【兄、母を施設にポイッ!?】母「施設に入ることにしたわ」え……なんで!?#4コマ母道場
カオリさんは夫のマサノリさんの仕事の都合で、地元から車で3時間ほどの場所に住んでいます。実家にはお母さんが一人で住んでいて、カオリさんはいずれ兄のジュンさん家族とお母さんが同居するものだと思っていたのですが……。
兄を頼りにしてた……
【編集部コメント】 お母さんは、嬉しそうに施設のパンフレットをカオリさんに見せてきました。カオリさんは「兄と同居しないのなら、もっと強く私との同居をすすめたのに」という気持ちもありましたが、もう申し込みをしてしまったようなので、反対はしなかったそうです。ただひとつ、カオリさんには気になる点がありました。
兄嫁の勧めだったなんて
【編集部コメント】 お母さんが申し込んだ施設は、ジュンさんたちの家から高速で1時間。カオリさんの家からも2時間ちょっとの場所にありました。せめてどちらかの家に寄っていた方が、家族が面会に行きやすいでしょう。何よりお母さんが大好きな実家に帰ることも簡単にできなくなるし、お友達にも会えなくなることがカオリさんは気がかりでした。
母に異変
【編集部コメント】 知らない土地でお母さんも寂しいだろうと思い、なるべく頻繁に会いに行くようにしていたカオリさん。お母さんは施設内でお友達もできて、カオリさんの心配をよそに楽しそうに過ごしているようです。「私の気にしすぎだったのか」とカオリさんが安心した数年後、施設から気がかりな電話がかかってきたのでした。
今を大切に
【編集部コメント】 お母さんに認知症の初期症状がでていると言われた日から、なるべく頻繁に施設に足を運んでいるカオリさん。「これからは私と兄で母を支えたい」その一心でした。お母さんにもカオリさんの思いはきっと伝わっていることでしょう。けれど、兄のジュンさんの気持ちは違ったようです。
家の整理
【編集部コメント】 カオリさんが必死に時間を作ってお母さんに会いに行っているとき、ジュンさんは実家の整理で忙しいようでした。「これも処分していい? これも」。LINEが頻繁にくるようになったのです。カオリさんは「片付けよりも、お母さんに会いに行ってほしい」と訴えましたが、ジュンさんに伝わるのでしょうか?
夫に相談
【編集部コメント】 マサノリさんは、カオリさんのお母さんを実の親のように大切に思っています。大変な状況だと知って、カオリさんと一緒に乗り越えようと覚悟をしているようですね。カオリさんの不安そうな姿を見たマサノリさんは「実家に行こう」と提案してくれました。頼もしい限りです。
【兄嫁の気持ち】ヒドイ計画
【編集部コメント】 なんとカオリさんのお母さんの施設が遠いのは、ミカさんの差し金でした。さらにお母さんがいない間に、実家のものを売却してしまおうと計画していたのです。本当にお金に困っていたのかもしれませんが、ジュンさんがこの計画を止めようと思えば止められたはず。しかしジュンさんは止めなかったのです。
【私の気持ち】思い出の品
【編集部コメント】 実家にあったもの、飾られていたものの多くがなくなっていました。ジュンさんはカオリさんへ報告していた以上のものを処分していたのです。変わり果てた実家を目の当たりにしたカオリさんは、あまりのことに涙が止まりません。
許せない……!
【編集部コメント】 ジュンさんはお母さんの通帳や装飾品を探しています。カオリさんはジュンさんが家のものを廃棄ではなく売却していて、その利益を独り占めしようとしているのだと察しました。さらに電話から漏れ聞こえてきたミカさんの言葉から、ジュンさんの言動はミカさんの指示だということにも気付いたのです。
キチンと報告して
【編集部コメント】 ジュンさんからきた電話にカオリさんは更なるショックを受けますが、そこで助けてくれたのはマサノリさんでした。淡々と的確に交渉を進めるマサノリさんに、ジュンさんはしどろもどろ。マサノリさん、頼りになりますね。
お金じゃない!
【編集部コメント】 思えばカオリさんは、ジュンさんがお母さんと同居する様子がまったくないことにちょっと違和感を覚えていたのです。さらに施設の場所が不自然なことが気になっていました。でもそれを無視してしまっていたのです。だからこんなことになってしまったと、カオリさんは自分を責めてしまうのでした。
ちゃんと残してある!
【編集部コメント】 実家の様子にショックを受けて涙を流すカオリさんを見て、お母さんは確かに「仏壇を見て」と言いました。「カオリのために隠した」と。カオリさんが居てもたってもいられず車に戻ると、マサノリさんはすぐに実家に帰ろうと提案してくれたのです。
最後の砦
【編集部コメント】 お母さんは、ジュンさんが結婚をして徐々に変わってしまったことを感じていたのでしょうか。ジュンさんやミカさんに見つからないように、仏壇に大事なものを隠しておいたようです。「カオリのために」と言っていた通り、どうしてもカオリさんのために残したかったようですね。
私が取り仕切る
【編集部コメント】 長男のジュンさんが喪主を務めることは当たり前なのかもしれませんが、カオリさんがジュンさんに喪主をしてほしくない気持ちも分からなくもありません。だからマサノリさんに相談をして、葬儀も家のことも自分たちで管理すると決めたのです。
母の遺言
【編集部コメント】 カオリさんはジュンさんたちには葬儀にも来てほしくありませんでしたが、お母さんがそこまでは望んでいないだろうと、自分の都合で決めるのも良くないなと思ったそうです。ジュンさんたちが売ったもののリストや明細をきちんとしないと、カオリさんも実家の売却費やお母さんの貯金の半分を渡すことはできないと、言いたいことをちゃんと言ったようですね。
いつか心落ち着くまで
【編集部コメント】 「お金ではない、売られたものはもう戻ってこない」というのはカオリさんの本心です。しかしすべてをジュンさんにとられてしまっていたら、立ち直るまでにもっと時間がかかったのではないでしょうか。戻ってこないものに執着するのではなく、今手元に残っている思い出のものを大切にカオリさんは生きていこうとしています。