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大企業と中小企業、経常利益率の差が過去最大 藤井氏「この差は大きいですね。ただ……」

文化放送

9月19日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、大企業と中小企業の経常利益の割合に関するニュースについて意見を交わした。

藤井氏「大企業の方が異常に高くなったということでしょうね」

大企業と中小企業の収益力の差が開いている。売上高経常利益率は大企業が過去最高を記録した一方、中小は足踏み状態にあり、その差は過去最大となった。大企業の収益を押し上げた円安のメリットは中小には薄く、価格交渉力の弱さや賃上げによるコスト増が響いているという。

2024年4〜6月期の法人企業統計をもとに、売上高経常利益率を算出した。大企業の売上高に占める経常利益の割合は直近4四半期移動平均で11.0%、中小企業は4.7%で、その差は6.3ポイントと過去最大だった。

寺島アナ「大企業と中小企業、経常利益の割合が6ポイント以上の差があるということですが、藤井さん、これはどうお感じでしょうか?」

藤井氏「この差は大きいですね、6.3ですからね。ただ、これは中小企業が4.7 %、大企業が11.0%ということですけど、大企業の方が異常に高くなったということなんでしょうね。円安のメリットがめちゃくちゃありますからね、大企業っていうのは。輸出企業と非輸出企業の間に、利益率の間にひらきができたということを反映した結果でしょうね」

中小企業の利益率は大企業ほど伸びていない。要因の一つは価格交渉力の弱さだともいわれている。中小企業は発注側の企業との関係を容易には断ち切れないことから、価格交渉が大企業よりも難しいとされる。原材料が上がっているのに、販売価格への転嫁が思うように進んでいない。

寺島アナ「藤井さん、これは相変わらずという感じなんですかね?」

藤井氏「そうですね、先ほど円安っていう話もありましたけど、そもそも大企業と中小企業の間に利益率の差があるのは、この価格交渉力の弱さというか、大企業と中小企業の権力の違いですよね。中小企業が下請けで、大企業が発注っていうか元請けというようなところですからね。だから買い手(大企業)が強いということですよね」

寺島アナ「これは以前から言われてまして、ここをなんとかしないといけないって言うけど、口じゃ簡単に言えるけど、なかなか難しいですよね?」

藤井氏「デフレが激しいと競争が激しくなるから、大企業は楽に、中小企業は競争にさらされるということですよね。だからデフレ脱却が必要だということですけど」

寺島アナ「改めて、ここでもその重要性が出てきているということですよね」

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