西武鉄道、24年ぶりの運賃改定へ 初乗りは10円ほど値上げ、秩父方面など遠距離は控えめに
西武鉄道は14日、国土交通大臣あてに鉄道旅客運賃の変更認可申請を行いました。同社は2026年3月の改定実施を目指しており、消費税率の変更によるものを除けば、2002年以来24年ぶりの運賃改定となります。
運賃改定の理由はコロナ禍による生活様式の変化や人手不足・資材価格高騰などの経費増加など。今後も鉄道事業を維持し、従業員の処遇改善や良質なサービス提供のため、申請に踏み切りました。
運賃改定率は10.7%、増収率は8.4%。初乗り運賃は現行水準と比較して10円程度の値上げとなりますが、観光需要創出や秩父地方活性化のため遠距離帯は改定幅を抑制します。たとえば西武~西武秩父間は現行運賃がICカードで796円ですが、改定後は800円と、ほぼ変わりません。
通勤定期はおおむね対キロ区間ごとの普通運賃の値上げ幅に合わせて改定しますが、通学定期は家計負担に配慮し据え置きとします。
なお、鉄道駅バリアフリー料金制度による、運賃への鉄道駅バリアフリー料金の加算は、今回の運賃改定にあわせ廃止とします。ただし施設整備は今後も継続して実施するということです。