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いつの間にか、福岡は「とり焼肉」の街に。

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久本 肉を焼いてるところ

一般的には焼肉といえば肉は牛肉です。そしてメニューのごく一部に豚肉や鶏肉があります。ところが数年前から鶏肉専門の焼肉店が増えてきました。考えてみると、その流れは焼鳥にあるのかもしれません。元々、福岡では焼鳥といえば鶏肉だけでなく、豚肉、牛肉、あるいは野菜などを串焼きで食べるものでしたが、いつの頃からか、鶏専門で、鶏のいろいろな部位の肉を串焼きで食べるというところがかなり増えてきました。そんなことから鶏のいろいろば部位を楽しむ焼肉業態も増えてきたのかもしれません。鶏肉専門の焼鳥店はほとんどがカウンターでのコーススタイルですが、鶏焼肉の店は逆にアラカルトで好きな部位を自由に食べられるというカジュアルさ(もちろんコースでも食べることができます)、同じ鶏肉でも差別化できているような気がします。

私が鶏専門焼肉を食べたのは15年ほど前、向野の「とりやき八」でした。ここは鶏を特注の鉄板で焼いて食べるのですが、とり焼き以外の鶏肉を使ったアイデア料理の豊富さに度肝を抜かれたのを覚えています。また、鍋ものもあり、とにかくとり焼きをメインにしつつも鶏肉をおいしく食べられるパラダイスという印象でした。その後、薬院大通にも支店を出したのですが、こちらは掘りごたつ席もある本店とは違って、コの字カウンターでスタッフと会話しながら食べられます。

また、西新の「わさび」は宮崎県小林市の鶏肉卸会社が経営していて、20年近く前から鶏肉をざるに入れて炭火で焼くという独特のスタイルがユニークです。

さらに、超人気焼鳥店「鳥次」の姉妹店「名門」は、オープン当初は昼はラーメン、夜は鶏肉をメインにした酒場でしたが、その後とり焼肉の店に業態を変更したし、水炊き「華味鳥」が有名な「鳥善」グループも数年前からとり焼肉酒場「鶏ん家」を展開しています。

また、警固の人気店「舩橋洋品店」の姉妹店、今泉(といってもほとんど天神ですが)の「鶏や 久本」 もとり焼肉です。こちらは土日祝はランチからそのまま通し営業していて、昼酒利用もできるんですよね。
他にもあちこちにできていますが、まだまだ増えそうな気配を感じます。なんといっても、福岡は全国でも1、2を争う鶏肉消費量の県ですしね。

ただ、個人的にどうにも気になるのが「鳥焼肉」「とり焼肉」「鶏焼肉」と店により表記がバラバラなこと。こういうのは誰が決めるというわけでもありませんが、統一されていくといいなぁと思うきょうこの頃です。

弓削聞平
福岡のグルメ系エディター。グルメ雑誌「epi」「ソワニエ(現ソワニエ+)」「UMAGA」の創刊編集長。「ぐる〜り糸島」「私、この店、大好きなんです。」「福岡気軽で楽しい町の寿司屋」などを多数編集・発行。

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