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赤ちゃんのぐずり期「メンタルリープ」とは?月齢別の特徴を紹介[助産師監修]

こそだてまっぷ

赤ちゃんのぐずり期「メンタルリープ」とは?

「急に泣きやすくなった」「抱っこしても泣き止まない」。そんな赤ちゃんの変化に、戸惑いや不安を感じることはありませんか。その「ぐずり」は、赤ちゃんが心と脳を大きく成長させている「メンタルリープ」の可能性があります。

この記事では、メンタルリープの基本知識とその時期に見られる特徴、そしてママパパとしてどのように関わればよいかを、月齢別にわかりやすく紹介します。

そもそも「メンタルリープ」ってなに?

赤ちゃんが「急に泣きやすくなった」「抱っこしても落ち着かない」と感じることはありませんか。その「ぐずる」時期は、実は赤ちゃんの心と脳が大きく成長するタイミングであるメンタルリープの可能性があります。ここからは、メンタルリープとはなにか、なぜ起こるのか、どんなサインが見られるのかを解説します。

どうして起こるの?

赤ちゃんは、生まれてから何度も「心と脳の成長」をくり返しています。この成長のタイミングが「メンタルリープ」です。たとえば、音や光の違いがわかるようになったり、動きのパターンが見えてきたり。赤ちゃんの頭の中では、新しい世界がどんどん広がっているのです。

でも、これまで見えなかったことが突然見えるようになると、赤ちゃんにとってはびっくりすることばかりです。だから、不安になって泣いたり、甘えたり、いつもと違う様子になります。

決して「ワガママ」ではありません。赤ちゃんが一生けんめいに成長しているサインだと、やさしく見守ってあげてくださいね。

リープの時期とサイン

メンタルリープは、赤ちゃんが心と脳の大きな成長を迎えるタイミングで起こります。その時期になると、ぐずりやすくなったり、普段と様子が違ったりすることがよくあります。

たとえば…

急に泣きやすくなる抱っこしても落ち着かない夜泣きや寝ぐずりが増える急に敏感になったり不安そうになる

これらの変化は、赤ちゃんが新しいことを感じ取れるようになってきた証拠です。「甘えている」「わがまま」ではなく、心が急成長しているサインとして受け止めてあげましょう。

メンタルリープ|月齢ごとの変化をチェック

メンタルリープは、赤ちゃんの月齢によってその内容やサインが少しずつ変わってきます。「この時期のぐずりは、もしかしてリープかも」と感じたときに役立つように、リープごとの特徴を月齢別にまとめました。

生後1か月ごろ:五感のリープ

生後1か月になると、赤ちゃんの目や耳、肌など五感が急速に働き始めます。それまでぼんやりしていた感覚が、少しずつ敏感に。例えば、明るい光や急な音にびっくりして目を見開く、気配を感じてキョロキョロするなどのサインが見られるようになります。

この時期は、赤ちゃんにとって「世界が急に近くなる」ような感覚なので、周囲の刺激に敏感になりやすい時期です。そのため、いつも以上に「びっくりさせないように」「優しく触れてあげて」「静かな場所でゆっくり過ごそう」という配慮をしてあげましょう。

五感の成長はとても大切なステップです。ママパパがそっと見守り、安心できる環境をつくってあげてくださいね。

生後2か月ごろ:パターン・様式のリープ

この時期の赤ちゃんは、「繰り返し」や「パターン」に気づき始めるようになります。たとえば、ママの声やリズム、抱っこの揺れ方などに反応して、安心した表情を見せることも。

同じ音や動きに対して、「これは知ってる」と感じる力が育っていくのが、このリープの特徴です。ただし、いつもと違う動きや音には敏感になり、不安そうに泣くこともあります。

この時期は、なるべく毎日の流れを一定にして、生活にリズムを持たせることが安心感につながります。声かけや抱っこ、音楽など、赤ちゃんが好きな「くり返し」を意識して取り入れてみてください。

生後3か月ごろ:推移のリープ

生後3か月ごろになると、赤ちゃんは「変化」や「移り変わり」に気づけるようになってきます。たとえば、ママが部屋からいなくなるときに不安そうな顔をしたり、音や動きの流れをじっと目で追ったりする様子が見られるころです。

このリープでは、「物が動く」「音が近づいてくる」などの「推移」を理解し始めることで、驚いたり戸惑ったりすることも。今まで平気だったお風呂やオムツ替えで泣くようになることもありますが、これは成長のサインです。

赤ちゃんの不安が強いときは、たっぷり目を見て話しかけたり、声で存在を伝えたりしてあげてください。変化を安心して受け止められるように、いつもと同じ流れを作ってあげることが大切です。

生後4か月ごろ:出来事のリープ

このころの赤ちゃんは、「出来事」や「行動の流れ」を少しずつ理解し始めます。たとえば、哺乳瓶を見たら「これからミルクだ」と感じたり、服を脱がせると「お風呂の時間かな」と思ったりするようになります。

こうした「予測」ができるようになる一方で、いつもと違うことには戸惑いやすくなります。突然のスケジュール変更や環境の変化に不安を感じ、泣いたりぐずったりすることが増えるかもしれません。

この時期は、できるだけ毎日の流れを一定にして、予測しやすい生活リズムを整えるようにしましょう。「次はお風呂だよ」「ミルク飲もうね」と声をかけながら、ひとつひとつの出来事を教えていくのもいいかもしれませんね。

生後5か月ごろ:五感のリープ

生後5か月ごろになると、赤ちゃんの五感がさらに豊かになっていきます。音や光、肌ざわりなどに対する反応がより細やかになり、「これは気持ちいい」「ちょっとイヤかも」といった好みもはっきりしてくる時期です。

この時期は、ちょっとした音や明るさの変化に敏感になったり、服のタグや肌ざわりが気になって泣くこともあります。また、いつもと違う抱っこや、知らない場所では落ち着かなくなることもあるかもしれません。

赤ちゃんが安心できるように、やさしい声かけやスキンシップを増やしたり、なるべく刺激を少なくした環境で過ごすとよいでしょう。赤ちゃんの「これは好き」「これは苦手」という感覚を尊重してあげることが、五感の発達をサポートするポイントです。

生後6か月ごろ:関係のリープ

この時期の赤ちゃんは、「物と物の関係性」や「人と人のつながり」に気づき始めます。たとえば、ボールを転がすと動く、水をこぼすと広がるなど、自分の行動とまわりの変化のつながりを理解しはじめるのがこのリープの特徴です。

また、人の表情や声のトーンにも敏感になり、「この声はうれしい」「この顔はちょっとこわい」と感じるようになります。そのため、いつもよりママやパパの表情や言葉が気になるようになり、ぴったりくっついていたくなる赤ちゃんも増えます。

このリープ期は、赤ちゃんの「こうしたらこうなる」という学びがぐんと深まる時期です。たくさん声をかけてあげたり、一緒に遊んだりしながら、関係づくりを楽しんでいきましょう。

生後8か月ごろ:分類のリープ

生後8か月ごろになると、赤ちゃんは「これは同じ」「これは違う」といった感覚を持ち始めます。「ママとパパ」「おもちゃと食べ物」など、身のまわりのものをグループ分けしてとらえる力が育ってきます。

この変化により、見慣れない人や物に対して急に不安を感じることが増えたり、人見知りが強くなったりする子もいます。逆に、いつも見ているぬいぐるみやブランケットなどに安心感を抱くようになるのもこの時期の特徴です。

赤ちゃんが安心できる「いつものもの」をそばに置いてあげたり、無理に新しい環境に連れていかず、少しずつ慣らしていくことが大切です。「違いがわかるようになってきたね」と、成長を見守る気持ちで寄り添ってあげましょう。

生後11か月ごろ:順序のリープ

生後11か月ごろになると、赤ちゃんは「順番」や「並び」に気づき始めます。たとえば、絵本を読む順番や、お風呂から、着替え、ミルクといった日常の流れを理解し、「次はこれだよね」と先を予測する力が育ってきます。

この時期は、いつもの流れが崩れると不安になったり、ぐずったりすることがあります。特に、「いつもと違う順番」「急な予定変更」などには敏感に反応する赤ちゃんも少なくありません。

できるだけ決まったリズムで生活することや、「次はお着替えしようね」「終わったらごはんだよ」と声をかけてあげることが、赤ちゃんの安心につながります。 

メンタルリープ期の赤ちゃんの接し方

赤ちゃんがぐずったり、泣きやすくなったりするリープ期。ママやパパにとっては「どう接したらいいの」と悩む場面もあるかもしれません。ここからは、リープ期の赤ちゃんに対する関わり方や、夜泣きなどへの対処法、そしてママパパ自身の心のケアについても紹介します。

安心できる関わり方

リープ期の赤ちゃんは、新しいことをたくさん吸収しているぶん、不安も感じやすくなっています。そんなときにいちばん必要なのは、「そばにいるよ」という安心感です。

赤ちゃんが泣いていたら、無理に泣き止ませようとせず、まずは抱っこして優しく声をかけてみましょう。泣くことで気持ちを出しているだけなので、「どうしたのかな」「大丈夫だよ」と見守る気持ちが伝わることが大切です。

また、赤ちゃんのペースに合わせて、同じリズムで生活したり、好きな遊びや絵本で気持ちを落ち着かせたりするのもおすすめです。ママパパの姿や声のトーンが、赤ちゃんにとっていちばんの安心材料になります。

寝ぐずり・夜泣きが増えたときの対処法

メンタルリープの時期は、赤ちゃんの頭の中がフル回転しているため、夜になっても興奮が冷めずに眠りにつきにくくなったり、夜中に何度も目を覚ましたりすることがあります。これは一時的な変化で、多くの場合は成長とともに落ち着いていきます。

夜泣きが続くとママパパもつらく感じるかもしれませんが、まずは「脳が発達している証し」と前向きにとらえてみましょう。眠る前はテレビやスマホの光を避け、静かで暗めの環境に整えてあげると、赤ちゃんも落ち着きやすくなります。

また、夜中に泣いて起きたときは、すぐに抱っこするのではなく、まずはやさしい声かけから試してみてください。それでも落ち着かない場合は、抱っこやおっぱいなど、赤ちゃんが安心できる方法でサポートしてあげましょう。

ママパパもがんばりすぎないために

リープ期の赤ちゃんはいつもと違う反応が多く、ママパパにとっても心が揺れる時期です。「泣き止まない」「何をしても落ち着かない」と感じると、自分を責めたくなってしまうこともあるかもしれません。

でも、どんなにがんばっても赤ちゃんが不機嫌な日もあります。それはママパパのせいではなく、赤ちゃんが大きく成長している過程なのです。まずは、「今日は大変だったな」と自分をねぎらってあげることが何より大切です。

可能であれば、パートナーや家族に協力してもらったり、短時間でも自分の時間をつくったりして、心と体をリセットする時間を持ちましょう。ママパパが笑顔でいることが、赤ちゃんにとっていちばんの安心につながります。

あわてなくて大丈夫!成長を見守っていこう

赤ちゃんのリープ期は、ママパパにとって戸惑いや不安を感じやすい時期かもしれません。でも、それは赤ちゃんがぐんと成長しているサイン。泣いたり、甘えたり、眠れなくなったりするのも、すべて「新しいことをがんばっている証し」です。

大切なのは、完璧を目指すことではなく、赤ちゃんの気持ちに寄り添いながら、一緒に乗りこえること。ママやパパの声やぬくもりは、赤ちゃんにとって何よりの安心です。

「あのときは大変だったけど、成長の証だったんだな」と思える日が、きっとすぐにやってきます。肩の力を抜いて、赤ちゃんの小さな変化を見つめながら、一歩ずつ一緒に進んでいきましょう。

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