『仮面ライダーガヴ』ヨーグルト派からプリン派へ。仮面ライダーヴラム/ラキア・アマルガが教えてくれた“自分だけの推し活”
何でもない日常の中で、ふとうれしくなる瞬間。それは、特別な誰かのことを思い出したときだったりしませんか?
例えば、仲の良い友達が好きだったものを偶然見かけたとき。あるいは、好きなキャラクターが好んでいた食べ物を、自分も手に取ったとき。そんな風に、大切な人やキャラクターを思い出して、心がじんわり温かくなる——こんな経験をしたことがある人も多いと思います。
私もあるとき、コンビニで甘いものを探していた際、ふと大好きなキャラクターのことを思い出しました。その瞬間、目に入ったのがプリンです! 久しぶりに食べたその味が、思いのほかおいしくて、不思議とその一日が少し明るくなったような気がしました。
この記事では、そんなささやかな出来事から、毎日が少しずつ楽しくなっていった体験をお届けします。読んでくださったあなたの日常に、小さな楽しみが芽生えるきっかけになればうれしいです!
プリン派になってから日常が楽しく!
最近の私は、すっかり“プリン派”になりました。昔はヨーグルト一択で、朝食にも、おやつにも、カップデザートを選ぶなら迷わずヨーグルト。プリンは年に一度食べるかどうか…という存在だったのに、今では「今日もプリンにしようかな」とウキウキしながらスーパーやコンビニをのぞくようになりました。きっかけは、あるキャラクターとの出会いです。
そのキャラクターは、「ラキア・アマルガ」。2024年9月に放送が始まった『仮面ライダーガヴ』に登場する異世界人・グラニュートで、仮面ライダーヴラムとして主人公・ショウマとともに悪の組織と戦うキャラクターです。
この仮面ライダーヴラムのモチーフが、プリンなんです! 変身時にぷるぷるなプリンのエフェクトが出たり、グラニュートの主食は石なのに、嬉しそうにプリンを頬張っていたり……。その姿に、気づけばすっかり心をつかまれ、記事を書いてしまうほどにハマってしまったのです。
そして、ラキアの活躍を追いかけるうちに、プリンを見かけると「ラキアが好きそうだな」と自然に手に取るようになりました。さらにプリンがおいしいカフェを探すようになったり、ちょっと贅沢なプリンを自分へのご褒美にしたりと、プリンを食べる回数が格段に増えていったのです。
これまで無関心だったものが、大好きなキャラクターを通して特別な存在になる。そんなちょっとした変化が、毎日をちょっとだけワクワクさせてくれるようになりました!
「思い出す」だけでうれしくなる
好きなキャラクターが“好き”だと言っていたものを、自分も好きになっていく。それは、無理に合わせているわけではなく、「あ、これラキアが好きそうだな」と思い出すことが、うれしいから。だから今日も、なんとなくプリンを手に取ってしまう。そんな感覚です。
「ラキア、これ見たら喜びそう」「豪華なプリンってカワイイ……!」
そんなふうに思いながら、スーパーやコンビニのデザート売り場を眺めている自分にふと気づいたとき、ちょっと驚きました。今まで、こんなにプリンの前でワクワクしたことなんてありません。
でも、その小さな変化がすごく楽しくて。なんでもない日常の風景が、ちょっとだけカラフルに、やさしく輝いて見えたんです。
“推し活”って、こんな形でもいい
最近では「推し活」という言葉をよく見かけます。イベントに行ったり、グッズを集めたり。それは推し活として一般的で、とっても素敵な楽しみ方。しかし私は、特別なことができなくても「ふと思い出せる」時間があるだけで、十分幸せなのではないかなと思います。
ラキアのグッズは大人気で、仮面ライダーストアや通販でもすぐ売り切れてしまいますし、仕事などの関係で入荷日に駆けつけるのも難しい。イベントにもなかなか行けず、「一般的な推し活」はあまりできていません。
それでも、プリンを食べる時間は確かにラキアを思い出す時間になっていて、幸せな気持ちになれます。誰かと比べる必要のない、自分だけの楽しみ方。“思い出す”だけでも、こんなにうれしくなれるんだと気づかせてもらいました。
ちょっとした習慣が、毎日を変えていく
私にとってプリンは、ラキアを感じるためのスイッチになりました。たとえ作品が終わっても、ラキアと過ごした時間や、“好き”という気持ちは、これからも私の中でずっと生き続けていく。誰かにとってはただのデザートでも、私にとってプリンは、心をそっとあたためてくれる、小さな贈り物のような存在になったのです。
しかし、プリンに限らず「ふと誰かを思い出す瞬間」は、きっと誰の暮らしの中にもあると思います。たとえば、カフェで頼んだラテアートを見て「これ、友達が好きそうだな」と感じたり、好きなアイドルのメンバーカラーのアクセサリーを選んでみたり。そんな“思い出し方”が、日々に小さなワクワクや温もりをくれることって、意外とたくさんあるのではないでしょうか。
大切な人やキャラクターとのつながりは、そうやって、何気ない習慣の中に自然と残っていくものなのかもしれません。
もし今、「毎日がちょっと味気ないな」「楽しいことが見つからないな」「忙しくて“推し活”ができないな」と感じている人がいたら——「これを見ると、あの人を思い出す」そんな時間を、ほんの少し意識してみてください。
それはきっと、誰に見せるでもない、自分だけのやさしい幸せになってくれるはずです。
[文/五六七 八千代]