長良川でのタナゴ釣りでヤリタナゴとアブラボテ好捕【岐阜】今後は婚姻色に期待
早いもので4月ももう半ば。そろそろ産卵期を迎えたタナゴたちが色づいてくる季節だ。そんな訳で4月14日、岐阜県を流れる長良川水系の釣り場に出かけてみた。
ヤリタナゴ狙いの釣行
今回の釣行はヤリモク。下品な意味ではなく、つまりは婚姻色の出たヤリタナゴが目的だ。昨秋の釣行時に自転車の必要性を痛感したので、折りたたみ自転車を車に積んで現地に向かった。
支流域のポイントに到着したのはちょうどお昼ごろ。今回は新規開拓も目的なので、前回の実績場はパスして水路沿いに自転車を走らせる。そこで目に付いたのが、車からでは見落としてしまうような小さな流れ込み。合流部が落ち込み、いかにも魚が着きそうな雰囲気だ。
釣行開始
水面を見る限り魚影は確認できないが、水草や護岸際のエグレなど身を隠す場所には事欠かない。取りあえず仕掛けをセットし、グルテンエサで探ってみることにした。
流芯脇に投入すると、どこからともなく2~3cmの小魚が集まってくる。アタリは出ないが、仕掛けを回収するとエサがない。大きめのエサで何度も打ち返していると、そのうちに水底でヒラを打つ魚影が確認できた。
本命&ゲストが釣れる
程なく護岸際から5cmほどの影が飛び出し、次の瞬間エサが消えた。反射的にアワセを入れると、ヒットしたのはメスのヤリタナゴ。メスがいればオスもいるはずだ。
願いを込めて投入すると、続けてもう1匹。今度はオスで、薄っすらと婚姻色を帯びている。時期が早いのかまだ色は淡いが、取りあえず目的は果たせた。
続いてヒットしたのは、カワムツとおぼしき3cmにも満たない小魚。最初に集まってきた小魚の正体はコレのようだ。
エサ持ちが悪いことに気がつく
ところが、ここからはミスバイトとバラシの連続。というのも、急にエサ持ちが悪くなったのだ。こうなるとアタリと同時にエサが落ち、一緒にハリまで吸い込めなくなる。
ハリ先にエサを引っ掛ける際に確認してみるとほぼマッシュといった質感で、グルテンの繊維が感じられない。これではエサが残らない訳だ。原因はおそらく成分の偏り。マッシュとグルテンが均等でない部分があったのだろう。
よく見ていれば気づくことだが、自分の老眼が恨めしい。原因に気づくまで、かなりの時間をロスしてしまった。エサをこね回してみると繊維質が感じられる部分もあったので、その部分を選んで使うことで問題は解決。ついでに固めに仕上げた黄身練りも準備し、ここからは両方のエサを併用していく。
アブラボテをキャッチ
護岸際を流していくと、エグレから黒っぽい魚体が飛び出した。今度は産卵管の伸びたメスのアブラボテだ。続けて婚姻色を帯びたオスもヒット。他のタナゴのような鮮やかさはないが、重厚感のある魚体には貫禄がある。
最終釣果
その後もヤリタナゴとアブラボテがポツポツ釣れたが全てメスで、釣果が10匹となった午後2時に終了とした。今回は間抜けなタイムロスで数こそ伸びなかったが、新たなポイントを開拓できたのは大きな成果だ。周辺を探せば、他にもいいポイントがたくさんあるはず。次回はダイエットも兼ねて、さらに捜索範囲を広げてみたい。
今後の展望
川の宝石とも呼ばれるタナゴは、これから初夏にかけて鮮やかな婚姻色で目も楽しませてくれる。希少種も多く、保護の観点から公開されているポイント情報は皆無に等しいが、宝探しもまたこの釣りの楽しみのひとつ。
世界最小のゲームフィッシングとも称されるタナゴ釣り。皆さんも一度チャレンジしてみてはいかがだろうか。
<週刊つりニュース中部版APC・浅井達志/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年5月17日号に掲載された記事を再編集したものになります。