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かな文字で日本芸術院賞受賞の書家 高木厚人さん(船橋市出身)

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かな文字で日本芸術院賞受賞の書家 高木厚人さん(船橋市出身)

船橋市本中山出身の書家・高木厚人さんが書では千葉県民初の日本芸術院賞を受賞しました。

かな文字の連なりは絵画を見るがごとき

NHK大河ドラマ「光る君へ」で注目を浴びるかな文字。

日本芸術院賞受賞を報告する高木厚人さ ん(中央)、松戸徹市長(左)、松本淳教育長

そのかな文字でこの春、日本芸術院賞を受賞したのは船橋市本中山出身の書家・高木厚人さん(70)。

書では千葉県民初。

受賞作は第10回日展(2023年)出品作「山ざと」。

受賞作品「山ざと」

作品で描き出されるかな文字の連なりは風景となって絵画を見るがごとき美しさ、ということが受賞理由になりました。

高木さんは日展での内閣総理大臣賞をはじめ現代書道二十人展に13年連続で選出されるなど日本を代表するかな作家です。

西洋美術とかな書が融合し磨かれた作風

高木さんと書との関わりは両親が共に書家だったこと。

父・東扇が船橋市立葛飾小学校の教員だったことから船橋市本中山で生まれ育ちました。

都内の高校では西洋美術にのめり込みますが、2人のレジェンドとの出会いが書の道に導きます。

一人は父の師匠・日比野五鳳。

もう一人は父の兄弟子・杉岡華邨でした。

京都大学に進学し、奈良の杉岡邸を何度か訪問するうちに1975年、22歳の時に杉岡に師事。

遅いデビューでしたが、9年後には日展初入選を果たします。

高木さんは「かな文字は漢字から生まれたもの、おのずから生まれた時の文字の大きさが決まっている。それを考えながら美しい文字の連なりを作っています」。

のめり込んだ西洋美術と日本古来のかな書が融合し、独特の感性を育んだようです。

夢を伺うと、「見開きの絵本のような文字の本を作り、若い人たちの感性を耕したい」と、力強く答えてくれました。(取材・執筆/マット)

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