さわの里小6年1組 「100段階段」に思い出描く 塗装団体と地域を明るく
さわの里小学校=磯子区上中里町=の6年1組の児童が2月18日、通学路にある上中里団地近くの通称「100段階段」を明るくしようと、6年間の思い出を階段横のよう壁に描いた。活動には、塗装のボランティア団体「NPO法人塗魂ペインターズ」(小泉允人神奈川長)が協力。児童は約20mに渡る絵を描き上げた。
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総合学習の中で児童の「これまでの学習を地域に残したい」「地域の人たちに感謝の気持ちを伝えたい」という声をきっかけに、担任の柳田史裕教諭が同団体に協力を依頼。会員で同校近くで外壁塗装専門店エミライフホームを営む古屋亮さんが窓口になり、1月頃から児童たちと相談をし、準備を進めてきた。
同所には小さな街灯しかなく、階段横のよう壁が黒いコンクリート壁で暗い雰囲気のため、階段を通るのが「暗くて怖い」という声が児童からもあったため、よう壁を洗浄し、明るいグレーに下塗りする作業などを同団体が担った。
「地域の良さ伝えたい」
児童たちは1年から6年の活動の中でも、地域の良さや地域の人たちとの関わりを伝えられるような絵を事前に考え当日に臨んだ。絵を描く作業では、児童が6つのグループに分かれ、高さ79cm、幅109cmの長方形の絵を1グループ3つずつ担当。入学式をイメージした桜の木や地域を見守る「学援隊」の人、地元「岡本農園」での芋掘り行事や、3・4年時に学習した大岡川には、児童が実際に見たカニや魚も描かれた。
登下校でこの階段を通る児童たちは「夕方は人通りも少なく暗い感じがしていたけれど、今日塗って明るくなった」「地域の人たちに感謝の気持ちを込めて描いたのでぜひ見に来てほしい。絵を見て元気な気持ちになってもらえたらいいな」などと話していた。
同団体神奈川ブロックには40社が所属。この日は県内外の約20人が参加し、赤、黄、青、白、黒の水性塗料を児童の希望の色になるように混ぜ合わせるなどサポートを行った。古屋さんは「団地の人たちからも『いよいよね』『楽しみだわ』と声をかけてもらえた。今回の塗装でまちが少しでも明るくなれば」と話した。