俳句大会で県知事賞 厚木市在住の北村さん
厚木市妻田東在住の北村純一さん(80)がこのほど、第16回永田青嵐顕彰全国俳句大会の一般の部で兵庫県知事賞を受賞した。
淡路島で生まれた官僚・政治家で文学者の永田青嵐の功績を全国に発信し、俳句文化を通じたふるさと意識の高揚や淡路島の活性化を目的に一般財団法人淡路島くにうみ協会が主催。今年は全国から4621人・7968句の応募があり、一般の部では1123人・2204句から10作品が受賞した。
北村さんの受賞句は「この世から抜かれて案山子疲れ顔」。スズメやカラスなどの害獣から田畑を守るかかしがその役目を終え、田園風景の中に静かに佇む姿を詠んだ。「田畑を見守り続けたかかしにねぎらいの思いを込めた」と北村さんは話す。
北村さんは経営コンサルタントとして活動する傍ら、日本舞踊や三味線にも精通。厚木市短歌会の会長も務め、公民館などで勉強会を開催するなど多岐にわたる活動の中で、最も長く親しんできたのが俳句という。日々の生活の中で一句を詠むことを欠かさず続けてきた。
受賞を受け、北村さんは「俳句に込めた意味や思いが、審査員の皆さんに伝わり、賞をいただけたのであればうれしい。日本の伝統文化を教えている身として、今回の挑戦が生徒や周囲の人の励みになれば」と喜びを語った。