【コラム】梅雨の季節なのかな?|益田浩(元新潟県副知事・前中国運輸局長)
前回:【コラム】新緑の季節になりました|益田浩(元新潟県副知事・前中国運輸局長)
はじめに
6月ですね。例年、6月は梅雨前線が本州付近に停滞して、ジメジメとした日々が続くのですが、今年は、6月中旬にいったん梅雨前線が消え、太平洋高気圧が大きく張り出して、連日、35度を超える猛暑となりました。地球温暖化による海面温度の上昇が影響しているとの解説もありましたが、そうだとすれば、今後も同じような天候不順が繰り返されかねません。
梅雨らしい梅雨が無いことで、真っ先に懸念されるのは水不足です。これから夏にかけて、実際に水不足が起きれば、米の不作が懸念され、令和の米騒動の再来になりかねません。小泉農林水産大臣による思い切った備蓄米の放出策等により、米価も徐々に下がりつつあり、また、6月下旬には、雨がちな梅雨らしい天候に戻りましたが、引き続き、今後の天候を注視していきたいと思います。
ご飯の思い出
正直なところ、私自身は、毎日、ご飯を食べている訳でもなく、パンや麺類が中心の食事でも大丈夫なのですが、やはり日本人としてのDNAはしっかりあるようで、特に海外に居住していた頃は、より強くご飯のありがたさを実感しています。
1997年から1998年にかけて、私はイギリスの大学院に留学する機会があり、最初の数ヶ月は、大学院の準備のため、スコットランドのエジンバラにある語学学校にいました。その間、語学学校併設の学生寮に住んでおり、日本料理店も近くに無かったので、1ヶ月以上、ご飯を食べる機会がありません。自分ではご飯不足の自覚は無かったのですが、ある夜、就寝中に、白米を炊飯器で炊き、蓋を開けて、炊きあがったご飯の香りを嗅いでいる夢を見てしまいました。不思議ですが、ちゃんとご飯の香りもありました。それからは無性にご飯が食べたくなって、翌日、日本人学生のネットワークで知り得た情報をもとに、近隣の中華系雑貨店まで白米を買い出しに行き、寮の共同キッチンで、鍋を使ってご飯を炊きました。周りの学生が何を作っているのかとばかり、勝手に鍋の蓋を開けるので、芯が残っていた記憶がありますが、久しぶりのご飯を鰹節と醤油で猫まんまにして食べました。美味しかったです。
秋からケンブリッジの大学院に移ったあとは、街中の家電量販店で、保温機能なしの炊飯器を購入し、イギリスの大手スーパーマーケットであるセインズベリーズでジャポニカ米に似た白米を買って、ときどき自炊したほか、近隣の中華料理店やインド料理店でご飯を食べることができ、随分、食生活は改善されました。滞在した学生寮にも食堂がありましたが、定番のジャガイモ・人参・グリーンピースの炒め物やフィッシュアンドチップスには直に飽きてしまい、ときには、茹でただけのパスタに、自分で卓上にあるケチャップをかけて味付けして食べる試練もありましたので、自炊の回数が増え、結局、食堂に通ったのは友達と話をする目的で、月の半分くらいでしょうか。
イギリスでご飯(RICE)というと、ライスプディングという独特の食べ物があります。ご飯を牛乳と砂糖で煮込み、冷やして食べます。甘くて美味しいとの触れ込みで、前述のセインズベリーズではデザートとして売っていました。私も食べてみましたが、やはり日本人には微妙な感触でした。同じく日本人には微妙だった料理として、ウナギ料理も印象深いです。ケンブリッジの近隣にイーリー(ELY)という町があり、その地に多いウナギ(EEL)が町の名前の由来です。イーリーにはウナギ料理店があると聞き、次の週末には日本人学生数人とともに張り切って出かけました。当日は朝から、頭の中はウナギのかば焼きへの期待で一杯だったのですが、出てきたのはウナギの切り身の油炒めでした。一同、がっかりして、自分たちでかば焼きにしたいよねと言いながら食べたのを思い出します。
2010年から赴任したタイ・バンコクでは、日本人の駐在員や家族が数多く住んでおり、日系のレストランやチェーン店も数多く進出していたので、ご飯に困ることはありませんでした。金沢のゴーゴーカレーは、バンコクで初めて食べたほどです。日本人が多く居住するスクンビットエリアにあり、日本の食材が充実しているスーパーフジには、チェンマイ産のコシヒカリなる白米も売られており、自宅で炊飯して食べても違和感はありませんでした。今回の米不足を機に、タイ政府が日本へのジャポニカ米の輸出を増やそうとしているのもむべなるかなです。
余暇の過ごし方
私の連載をご覧いただいている方は、私の余暇は推しごとが最優先だろうと想像しておられると思いますが、この1ヶ月は推しごとでの地方遠征は無し、NGT48では東京ビックサイトで開催された個別2ショット撮影会、STU48では幕張メッセで開催された個別握手会・2ショット撮影会、池袋CLUBMIXAでのSHOWCASE LIVE公演に限られました。かなり少なめです。
STU48は東京で劇場公演の開催のほか、8月10日と11日、ヒューリックホール東京でのLIVE TOURコンサートの開催決定を発表しており、東京にいながら、メンバーのパフォーマンスを観ることができるのはありがたいです。交通費や会場費などのコストはかかりますが、ファンの絶対数が多い大市場・東京の開拓は大切です。来京するメンバーにはしっかり新規のファンを釣って欲しいと期待しています。そういえば、先のSHOWCASE LIVE公演後のメンバーによるお見送りの際、メンバーから「今日は(ヤスダヨーグルトの差し入れは)無いのか?」と声をかけられました(笑)。3月に開催された東京ガーデンシアターでの8周年コンサートの際は大量にヤスダヨーグルトを差し入れしています。8月の東京コンサートの際はまた差し入れましょう。
いつもながら、話が脱線していますが、この1ヶ月で府中市にある大國魂神社に2回、参拝しました。私は神社やパワースポットが好きで、新潟赴任の際は、彌彦神社、白山神社、新潟護国神社、高龍神社、寶徳山稲荷大社等に、中国運輸局長の頃は出雲の神々にせっせと参拝していました。東京に戻った後も、折を見て出かけていますが、
先月、武蔵の国の護り神である大國魂神社を初めて参拝し、その後、筒を振るお神籤を引いたところ、31番で何と凶。何ひとつ良いことが書いてありません。ただ、その時は諸事調子が良く、正直、深く考えずスルーしていたのですが、その後、まさに凶という事態が発生し、1週間、闇落ちしていました。今月、ふと思い出したので、再び参拝して厄払いしようと思い立ち、今回はちゃんと厄払いの人形流しを済ませ、本殿に参拝して、最後に前回と同じ左側の場所で、筒のお神籤を振ったところ、出てきた棒は前回と全く同じ31番で凶。神様はお怒りなのかと、手が震えましたよ。心を鎮めるため、いったん境内を離れ、あらためて正門から入り、本殿に参拝して、今度は右側の場所で筒を振ったところ、出てきた棒には1が。大吉でした。振れ幅が大き過ぎですが、さすがにホッとしました。現時点で、凶が出た後に起きた禍事に目立った変化はありませんが、ここは気長に吉兆を待つこととしましょう。
大國魂神社
大國魂神社のお神籤(写真上2枚)
最後に
ちょうど吉凶の話題を書いているとき、旧運輸省で同期入省した22人のLINEグループに、昨年退職した同期1名の訃報が届きました。昨年中は数回、会食で一緒になり、元気そうだったので、言葉になりません。衷心よりご冥福をお祈りいたします。同期で早期退職した者は何人かいるものの、連絡は取り合っており、仲が良い同期なのですが、初めての訃報となりました。あらためて、そういう年齢に入ってきたのかなと思ったり、いや、まだ若過ぎるだろうと思ったり。いろいろな感情が輻輳しています。今月はこれで終わりとします。
益田浩(ますだひろし)|元新潟県副知事・前中国運輸局長
昭和61年3月私立修道高等学校卒業、平成3年3月東京大学法学部卒業。国家公務員Ⅰ種(法律)合格。平成3年4月運輸省採用。平成9年7月運輸省大臣官房人事課付(英国ケンブリッジ大学留学国際関係論)、平成27年7月自動車局自動車情報課長、28年6月大臣官房参事官(税制担当)などを経て、29年7月新潟県副知事。令和2年7月内閣官房内閣審議官(内閣官房副長官補付)、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局企画・推進統括官、令和4年6月国土交通省中国運輸局長。現在は在京の大手私鉄会社顧問。
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