高校総体陸上競技 区内3校が「南関東」へ 県最速女王に對馬さん
「第63回神奈川県高校総合体育大会」が5月10日から18日まで、横浜市三ツ沢公園陸上競技場=神奈川区=で行われ、荏田高3年の對馬マリアムさんが女子100m、同200mで2冠に輝いた。對馬さんをはじめ、区内3校から8種目で、6月13日(金)から栃木県で開催される南関東大会に出場する。
荏田高校
對馬さんは、女子100mと200mに加え、4×100mリレー、4×400mリレーの4種目で南関東大会の切符をつかんだ。對馬さんは昨年も100mで3位、200mで6位に入賞し、南関東大会に出場している。
チューブの張力を負荷として利用する「チューブ走」や、男子選手と一緒に走るなど、「インターハイ出場を目標に、練習を重ねてきた」という對馬さん。決勝では100mで11秒87、200mで25秒26と、共に自己ベストを叩き出した。今年は”県最速女王”として2冠を引っ提げ、挑む。對馬さんは「課題が残る」というスタートを改善し、「インターハイ出場につなげたい」と力強く語った。
宮内日菜さん(3年)は女子走幅跳で自己ベストを更新する5m58を記録。2位の選手と10cm以上の差をつけ、堂々1位で南関東大会の出場権を得た。宮内さんは「助走のスピードを逃がさないまま飛ぶことが重要。次も頑張る」と意気込む。
對馬さん、宮内さんに阿部遥風さん(2年)、宮島あずささん(3年、4×100m)、前田のどかさん(2年、4×400m)を加えたメンバーで、リレー2種目の南関東大会出場を決めた。陸上部の部長を務める宮島さんは「一人でも多くインターハイに進めるようチームを支えたい」と決意を口にした。
川和高校
川和高校は、尾引悠歩さん(2年)が女子800mで5位入賞。尾引さんがアンカーを務めた女子4×400mリレーも5位に入賞。2種目で南関東大会出場を決めた。
リレーは大会で走った渡邊菜音さん(2年)、赤峰菜月さん(2年)、草野美佳子さん(3年)尾引さんに加え、笠原一華さん(2年)、飯泉杏樹さん(3年)、荒井仁琴さん(2年)の7人で切磋琢磨しながら、ギリギリまでメンバー調整を行っていく。草野さんは「目標の一つ『南関東大会出場』は達成できたが、『3分53秒』という目標タイムには届かなかった。これを伸びしろと思い、7人の誰が走っても、決勝に残れるよう頑張りたい」とチームの目標を語った。
個人種目でも南関東出場を決めた尾引さん。「今までの人生で一番のハイペースだった」が、焦ることなくトップ集団につき過ぎず離れ過ぎずを考え冷静に対応。「当日走れなかった先輩のためにも」の思いでゴールに駆け込むと、自己ベストを2秒以上更新する好タイムを叩きだした。それでも0・5秒差で表彰台を逃した悔しさの方が大きく、「歴代の先輩の中には県記録を作った先輩もいるので、続けるように良い状態を保っていきたい」と前を見据えた。
中大横浜
中央大学横浜中学校・高等学校からは岡崎萌々さん(3年)が女子3000mで4位、同1500mで6位に入賞した。岡崎さんは1500mで、1年生から3年連続で南関東に出場する。
4月に腰を痛め、思うように練習が出来なかったという岡崎さんだったが、「意地でも(南関東に)行く」と結果につなげた。1年生で800m、2年で1500mでインターハイに出場しており、1500m「4分25秒」、3000m「9分25秒」と「25秒で揃えて、3年連続インターハイ出場」を狙う。
同校からは、競歩の男子5000mで海田悠貴さん(2年)が、同じく競歩の女子5000で石毛海帆さん(2年)が3位表彰台を射止め、高橋野乃さん(2年)も池田さんに次ぐ4位に入り、南関東大会出場を勝ち取った。
海田さんは、昨年卒業した先輩の姿に憧れ、高校に入学してから競歩を始めた。レースは2位の選手についていったが途中で置いていかれ、単独での歩きのため、タイムが伸びず、それでも表彰台に滑り込む粘りを見せた。持久力をつけ、自己ベスト(22分41秒)更新とインターハイ出場を狙う。
3000mを主戦場にしていた石毛さんと高橋さんは、2人とも怪我で走れない時期に競歩に出会い、思い切って転向。好成績につなげている。
学級も同じクラスで、互いを「負けん気が強い」(石毛さん)「コツコツ練習する」(高橋さん)と認め合う2人。文字通り切磋琢磨しながら高みを目指す。
南関東大会は6月13日から16日(月)まで、栃木県のカンセキスタジアムとちぎで開催される。