静かな海街の路地裏にあるギャラリー&カフェ「余実(のん)」プレオープンに行ってみた【北九州市門司区】
今、門司で人気沸騰中?の清滝界隈。新たなお店が10月7日にオープン予定と聞き、プレオープン中のお店を訪問してきました。
門司港駅から徒歩約10分、迷路のような路地裏を進んだ先に「アトリエ/ギャラリー兼喫茶室『余実(のん)』」はあります。針金細工師であり、同店オーナーのNonさんにお話しを伺いました。
7年前から針金細工師として活動開始 「門司港で自分のお店が持てたら」
Nonさんは学生時代に材料工学、金属について学んだ後、エンジニアとして企業で自動車の開発研究などに携わる傍ら、7年前から針金細工師として活動を始めたといいます。
これまで、作品は通信販売やマルシェ等のイベント出店時のみの販売でしたが、「店舗を持ってお客様にゆっくりと作品を見てほしい」との思いと、学生時代から頻繁に訪れていた憧れの街である門司港の街並みが好きで、「門司港で自分のお店が持てたら」との思いが実ってこの度、念願の実店舗を持つことになったのだそう。
築100年の古民家を手作業で改装
Nonさんが清滝の地でこの古民家と出逢ってからプレオープンまでの約半年、理想の空間にリノベーションしていく工程には大変な苦労もあったそうです。
和の内装だった店内を床の張替えから始め、壁や天井までも手作業で1つ1つ作りあげていったというNonさん。小柄で物静かな佇まいのどこにそんな熱い情熱が潜んでいるのだろう……と驚きを隠せません。
店内は、もともとの和の雰囲気も活かしつつ、ランプの灯りや家具などのディスプレイにノスタルジックな雰囲気が漂い、どこか懐かしく、時を忘れて長居してしまいそうな空間でした。
Nonさんのアクセサリーは唯一無二の1点もの。これまでに旅して出逢ったモノ、風景から受け取ったものをアクセサリーとして表現されています。
天然石を使った作品もあり、季節はもちろん宇宙も感じるような魅力的な作品が沢山展示されていました。
デザインも素敵ですが、「軽くて耳に優しく、金属アレルギーにも対応が可能」という細かな心使いにもNonさんのこれまでの学びと技術が活かされています。
現在は針金細工師としてアクセサリーを中心に制作されているとのことですが、店内には自身が描かれた絵も販売されていました。
本場イギリス式の「スコーン」と「和紅茶」
「余実」はNonさんのアトリエであり、作品を実際に手にとって見ることができるギャラリーを兼ねていています。
その傍らでほっとできる時間をもっていただきたいと喫茶室も始められるとのこと。
「アクセサリーがメインで、喫茶も楽しんでいただける場所に」とのことでしたが、喫茶のメニューもNonさんのこだわりがしっかりと表現されていて、メインのお菓子「スコーン」は本場イギリス式で作られているそうです。
飲み物はスコーンに合うように「和紅茶」が提供されます。
ほっと一息つく時間「余」を実りあるものに
店舗のリノベーションを進めつつ、紅茶の茶葉を求めて「九州一周紅茶探しの旅」にも出かけられたのだとか。
「お茶と言えば静岡や京都を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、九州は和紅茶の生産が盛んで、かつ高品質なんです。門司港は九州の玄関口なので、さまざまな九州の和紅茶を余実で楽しんでいただけたら」とNonさん。
和紅茶は渋みが少なく、茶葉本来の優しい甘みを感じることができるそうで、スコーンの他にも和紅茶に合うお菓子も構想中とのこと。
深まる秋、ほっとできる空間で美味しい和紅茶と季節を感じるお菓子を楽しみつつ、唯一無二の作品と出逢う港街の「門司」にまた1つ、素敵な場所が誕生しました。
お店の詳細は「余実」のInstagramで確認できます。
<アトリエ/ギャラリー兼喫茶室「余実」>
■住所/北九州市門司区清滝4-4-16
■営業時間/12:00時~16:00(ラストオーダー15:00)
■定休日/木曜日(※イベント出店などでお休みすることもあります。Instagramで確認ください。)
■駐車場/なし(近隣のコインパーキングをご利用ください。)
※2024年10月25日現在の情報です
(ライター・kohalu.7)