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切迫早産で緊急入院!妊娠9ヶ月で産まれた娘は低出生体重児でNICUへ

たまひよONLINE

Phattana/gettyimages

ライターのsakuraです。私が出産したのはかなり遠い昔で、その時に産んだ娘はもう大学生。ちょうど20歳の成人になりました。そんな節目も迎え、娘が成人した成長の喜びとともに、当時のことが思い出されてくるのです。

妊娠は病気じゃない。頑張りすぎて招いた切迫早産


娘をおなかに授かったのが、私にとっての初めての妊娠体験。そのため、不安はありましたが、8人の子どもを立派に育てた祖母から、「妊娠は病気じゃないから」と言われていたので、妊娠中も毎日元気に通勤。妊娠で仕事がおざなりになるのも悔しかったので、残業も平気で引き受けていました。

「赤ちゃんのためになることは何でもしよう!」と思っていたので、毎日、食事日記をつけるのはもちろんのこと、急激に体重増加しないように1駅前から歩くようにしていました。

健診で「大丈夫」と言われたその日、突然の異変が…


妊娠8ヶ月を過ぎた頃の朝です。小雨が降って、少し肌寒い朝。この頃、頻繁におなかが張ってくるのが気になっていました。出血も少しあって怖くなって先生に相談しましたが、妊婦健診で特に問題はなし。「大丈夫!」と自分に言い聞かせ、いつものように1駅分の道を歩いていました。

しかし、その日突然、激しい腹痛に見舞われたのです。その場で倒れ、救急車で病院に運ばれました。すぐに切迫早産と診断。そのまま家に帰ることができず、緊急入院になってしまいました。

まだ8ヶ月だったので入院セットも全く準備していません。病院の売店で、夫がパジャマなどいろいろと必要なものを揃えてくれたのですが、本当におばさまチックなデザインばかりで涙が出ました。

絶対安静、不安と悔しさで毎日泣いた入院生活


入院中は絶対安静。まるで、ベッドに縛られているかのように感じました。24時間、点滴のチューブを腕につけ、食事もベッドで食べ、部屋に付いているトイレに行くのも慎重。診察のときは、看護師さんが車椅子で運んでくれます。情けないやら、悲しいやらで、毎日泣いていました。

唯一、良かったことは、おなかの赤ちゃんが元気なことでした。「少しでもおなかの中で育ててあげることが一番重要なこと」と言われました。

なぜなら、早く生まれてしまうほど免疫力が弱くなってしまうため。新生児黄疸が出やすく、重度の感染症や合併症を起こしやすいと言われました。脳性麻痺や精神発達遅滞、視力障害が出るかもしれないと言われて、また涙がこぼれました。

妊娠9カ月の出産。低出生体重児として産まれた娘


結局、9ヶ月まで持ちこたえて出産。しかし、2500g未満の低出生体重児だったので、赤ちゃんはすぐにNICUへ移動し、保育器の中に。本当に小さくて心配しましたが、元気に産声を上げてくれたときは嬉しかったのを覚えています。おっぱいを吸う力が弱かったので、母乳も搾乳して与えましたが、初乳も搾乳だったので悲しく感じました。

今まで私自身が大きな病気をしたことがなく、体力だけは自信があったので、妊娠を甘く見ていました。おなかが張ってきた時、ちょっと出血があった時、体はちゃんとシグナルを発してくれていたのだと思います。それに気付かずに過ごしてしまって、とても後悔しました。

心配していた精神発達遅滞、視力障害などの後遺症は出なかったので、ホッとしました。子どもが無事に退院してからは、とにかく正常な体重で出産した子どもと同じ生育状況に近づくようにと一心不乱で頑張りました。

低出生体重児であったからこそ、食事の栄養には力を入れる事ができたのです。そのおかげもあってか、娘は幼稚園から高校生まで、無欠席の皆勤賞を頂いたほどの健康優良児として育ちました。

現在、元気に大学に通っている娘の姿を見るたびに、「元気に育ってくれてありがとう」と心の中でつぶやいています。当時を振り返ると、改めて妊娠中の生活が、本当に大切なのだと実感しました。私自身、仕事のキャリアを保ちたい気持ちが強かったので頑張りすぎてしまいましたが、妊娠中は赤ちゃんのことを優先に考えてあげることが大切だったと痛感しています。

[sakura * プロフィール] 
夫と20歳の大学生の娘、柴犬の4人家族と暮らすママライター。海外に留学したり旅行に行くのが大好きで、20代を自分の中で十分満喫してから30歳で妊娠しました。娘と一緒に夜中に美味しいワインを飲みながら語らうのが今の一番の楽しみです。

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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