黒須田在住福井悠子さん 國際書画展で会員賞 国立新美術館で作品展示
黒須田在住の福井悠子さん(85)の作品が、国立新美術館(東京都)で開かれている「第47回國際書画展」会員の部で会員賞を受賞した。作品は2月3日(月)まで同展で展示されている。
書画を通じた国際交流を目的に國際書画連盟が主催する同展。福井さんは毎年会員として出品しており、今回は彩色された梅の花と鳥が2羽描かれた水墨画『春信(しゅんしん)』で初めて会員賞に選ばれ、連盟の評議員に昇格した。
福井さんは「まさか受賞できると思わなかった。不思議な元気をもらったような気持ち」と喜びをあらわにする。
息子の言葉きっかけに
35年前に東京から現在の青葉区に移り住んだ福井さん。4人の子育ても一段落した折、次男が体調を崩し入院。家に籠りがちだった福井さんは次男から「家から出て、何か人の役に立つことを」と励まされた。その後次男は急逝してしまったが、「息子の分まで人の役に立ちたい」と、消費生活推進員、家庭防災委員、民生委員などを務めて地域福祉に尽力。趣味として始めた彩色水墨画でも活発に人と交流するようになった。
福井さんは「みなさんと関われるようになったのも息子の言葉のおかげ。受賞がきっかけで自分のような立場の人を勇気づけられたら」と思いを語った。