GWの人出 前年比2〜3割増 江ノ電優先入場実施無し
鎌倉市は5月8日、ゴールデンウィーク期間中(4月26日〜5月6日)の市内観光客について、「前年比2〜3割増加の混雑状況だった」と発表した。比較的好天にも恵まれ、コロナ禍以降の訪日外国人観光客の増加などを理由に挙げている。
(株)NTTドコモのモバイル空間統計によると、期間中の鎌倉駅周辺の混雑状況は、昨年比2〜3割増加で、混雑ピークは5月4日午後2時頃で昨年比約136%だった。
鎌倉駅の乗降客数はJRが1割弱、江ノ電が2割弱の増加だった。
インバウンド対策も
期間中の混雑対策として市は、各鉄道やバス会社ほか関係機関と連携し、安全対策や観光の分散化、行き先案内や観光マナーの周知などを図ってきた。
今年は、JR鎌倉駅西口と江ノ電鎌倉駅前に長谷エリアへの誘導看板を初設置するとともに、約1000部の案内マップを配布し、徒歩移動を促した。
また、昨年に引き続き、多言語ボランティアを延べ54人配置し、5701人の観光客を案内した。加えて、X(旧ツイッター)やFacebook等のSNSで「鎌倉観光混雑マップ」や観光マナーなどを公開し、啓発につなげた。
江ノ電鎌倉駅西口改札の沿線住民等優先入場の社会実験では、同証明書を887枚発行していたが、特に混乱などは無く、優先入場は行われなかった。
他にも、ごみのポイ捨て防止のため啓発品のポケットティッシュを1500個配布した。
御成祭に6千人強
鎌倉駅周辺では例年、観光客が小町通りなど駅東口側に集中することが多かった。駅西口側に位置する御成町地区を、鎌倉観光のもう一つの玄関口にしようと、5月4日にイベント「御成祭」が初開催された。
同実行委員会によると、約6200人の来場があったという。同会では、「手ごたえを感じている。継続していくことが大切だと思っているので、来年も開催できれば」とコメントした。