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高田天満宮 近隣児童が巫女舞奉納 鎮座、節目の700年

タウンニュース

舞台上での稽古(5月11日)=提供写真

菅原道真を御祭神とする高田天満宮(小宮克章宮司=中面・人物風土記で紹介)は今年、創建700年を迎える。鎌倉末期・後醍醐天皇時代の1325年に領主の桃井播磨守直常が社殿を建立し、江戸期には高田村の鎮守社だったとされ、今も氏神として人々の拠りどころとなり、地域を見守り続けている。5月24日、25日には御鎮座七百年記念祭が行われる。

記念祭では、横浜興禅寺雅楽会の協力のもと、近隣にある高田小学校・高田東小学校の児童らが『豊栄舞』『紅わらべ』の巫女舞・邦楽の奉納を行う。氏子である舞姫本人・友人・家族らがそれぞれの立場から主体的に神事に向き合い、奉仕する機会をつくることで神社との親和を深めることを目的とする。また、神社と児童・保護者・学校とが連携して稽古を行うことで、神社に「第三の居場所」をつくり、成長期の児童たちの心の成長と安定を図ることなども目指す。

一年にわたり稽古

記念祭を担当する同天満宮権禰宜の加藤明子さんによると、舞の奉納が決定した際、全国の天満宮が集まる「梅風会」独自の舞(『紅わらべ』)があることを知ったが、関東には教えられるところがなく、大阪天満宮まで講習を受けに行ったという。その後、児童らは約1年にわたり稽古に励んできた。いずれも雅楽を基調とした歌舞。習得したものがそのまま神につながるものとされ、「数多くある習い事とは全く異なる世界なので、新鮮な原体験をしてもらえたという自負がある」と小宮宮司は話す。

正座をしてあいさつをする、道具を大切に扱う、楽器をまたがない、自分のことは自分でする、最後に掃除をするなど、『自立』をもって、神様の御前で舞う準備をしてきたという児童ら。「巫女舞を奉仕する神社は多いが、装束を自分で着装し、自分でたたんでいるところはほとんどないはず。自慢の教え子たちです」と加藤さんは目を細める。稽古の経過発表として、昨年10月の例大祭で、豊栄舞の1番のみ披露した。

高田東小5年の小島莉歩さんは「いつも来てみたら楽しくて、みんなで協力して頑張れたのでよかった」と稽古を振り返る。「とにかく(本番を)成功させたい」と話すのは弟と二人で『紅わらべ』を舞う同小5年男児。太鼓を演奏する高田小3年男児は「楽器だけでなく舞もやることになり大変だったが、すごく頑張った」と力を込めて話す。

小宮宮司は「彼らの今の有り様が何年か後に、地元や我が国、世界へにじんでいく様子を、『神前に捧げる姿』を通して皆様にも楽しみにしてもらえれば。彼らがこの体験を基調として、天満宮や高田の次の百年を支えてほしいものです」と期待を込めて述べた。同天満宮では、巫女舞奉納が児童らの郷土愛の醸成に寄与するとともに、同祭以降も舞の講習を継続し、地域と神社の連続的なかかわりを目指すとしている。

巫女舞奉納は24日の午後6時30分ごろと、25日の記念式典終了後に予定されている。

巫女舞奉納を行う児童有志ら=同
手ぬぐいとポスターを手に記念祭への参加を呼びかける小宮宮司

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