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カラオケ市場V字回復 人気の理由は? 新たな利用法や客層 “歌わない”ニーズも

Shizuoka

写真はイメージ

■今年度の見込み3200億円 コロナ禍の1740億円から回復

カラオケボックス市場がV字回復している。新型コロナウイルス感染拡大で大打撃を受けたが、今年度はコロナ前の水準まで戻る見込み。以前とは違う利用法が需要を押し上げている。

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民間の調査会社・帝国データバンクによると、全国の主なカラオケボックスを運営する企業を中心とした売上高は今年度に3200億円規模まで拡大する見込みとなった。コロナ禍で2021年度には1740億円まで落ち込んだが、コロナ前の2018年度の3485億円に迫る勢いで推移している。帝国データバンクはV字回復の要因を次のように分析している。

「都市部では忘新年会をはじめ、コロナ禍で冷え込んでいた団体利用などの宴会需要が復活したほか、訪日客も取り込んだ。郊外店では、ファミリー層による娯楽需要が好調だった企業が多かった。大手カラオケルームではコロナ禍後を見込んで積極的な新規出店や設備更新を進めたことが奏功し、拡大するカラオケ需要を取り込んだほか、ルーム料金の改定なども行い、業界全体では売り上げが増加した企業が多かった」

また、売上高の向上には今までにはなかった客層や利用法も影響しているという。カラオケボックスの高い防音性を生かし、歌唱以外の目的で貸し切るプラン「歌わないカラオケ」を利用するユーザー層が広がっている。Wi-Fi通信や大画面など良好な設備環境と割安な料金が、オンライン会議をはじめとするビジネス利用につながった。

■推し活のニーズ拡大 専用ルーム導入する施設も

さらに、最近では新たなトレンドも生まれている。部屋を長時間貸し切り、グループでアイドルイベントやコンサートのDVD鑑賞、ライブビューイングを楽しむ、いわゆる「推し活」のユーザーが増えている。そうしたニーズに応えるため、高性能な音響設備や大画面を備えた専用ルームを導入するなど、エンタメ・アミューズメント中心の娯楽需要を取り込んで客単価の引き上げに成功した企業も目立つ。

帝国データバンクは来年度のカラオケ市場が今年度を上回る規模に到達する可能性があると予想している。大手カラオケボックスでは積極的な店舗出店を続けており、店舗間競争が再び激化することも想定される中で、「歌うだけの場所」から脱却した利用者の獲得による新たな収益チャンスを得られるかがカラオケ各社の業績を左右するとみている。

今回の調査は今年2月末時点でデータを集計した。今年度の数値は帝国データバンク推計の見込値となっている。

(SHIZUOKA Life編集部)

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