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市内在住Shifoさん 病かかえながらCD制作 音大同級生と新ユニット

タウンニュース

完成したCDを持つ山崎さん(左)とShifoさん

市内在住のシンガー・ソングライターShifo(本名:岩水志保)さんが病をかかえながらもこのほど、新アルバム「小さな願い」を発表した。音楽活動をやめようと思ったほどの病だったが、音楽学校の同期でヴィブラフォン奏者として活躍する山崎ふみこさん(川崎市在住)に誘われ、アルバムを完成させた。

パーキンソン病に

2020年に開催された、多摩市施行50周年のプレ事業「多摩市ONLINE文化祭」の開会式で、イベントのために作られた楽曲「この街の地図」を作曲するなど多摩市となじみの深いShifoさんは現在、指定難病パーキンソン病を患っている。数年ほど前から体調がすぐれず不安に感じていたが、昨年末に診断された。

通常の生活に支障はないが、動きが鈍く、ピアノを弾きながら同時に歌を歌うことができないなど、音楽活動には限界を感じていたという。Shifoさんは国立音楽大学ピアノ科を卒業後、元落語家で歌手のクーペさんとユニット活動を展開していたが、クーペさん亡きあとはソロで活動していた。

再会が後押し

そんな中、昨年末に同大学の高校・大学時代の同級生である山崎さんと都内や沖縄でライブを実施した。

Shifoさんは「このライブが最後の活動」と引退を決めていた。しかし、山崎さんが「絶対やめさせない」とアルバム制作を提案すると、Shifoさんも「わたしができるうちに、精一杯やってみよう」と思い、ユニットを結成。Shifoさんのペースに合わせながら楽曲づくりを行っていった。

ユニット名は名前とヴィブラフォンをかけ合わせた「FUMISHIFONE(フミシフォン)」だ。

優しいアルバムに

Shifoさんは「ふみこが作った曲に歌詞が降りてきた」と、もともとインストゥルメンタルだった曲に詞を付け、アルバム1曲目の「命の花」が完成した。「命の花」をはじめ、体が動かなくなったら休めばいいというメッセージを込めた「心の人」、珊瑚の減少に警鐘を鳴らしつつ沖縄の海の美しさを歌う「小さな願い」など11曲が収録されたアルバムは7月にベガ・ミュージックエンタテインメント株式会社より発売された。

CDが完成した時、Shifoさんは「とても感動した。アップテンポの楽曲をほかのアーティストに提供したりしてきましたが、おっとりとした私の素が出た曲が並んでいる」と話す。山崎さんは「小さな子どもから年配の方まで聞いてほしい。私も元気な曲が多いのですが、このアルバムは優しい感じの曲が多く、眠るときに聞いてほしいかも」と微笑む。

ライブも継続

二人はライブ活動などを自分たちのペースで行っていくという。Shifoさんは「活動を続けることで同じような病を持つ方々に、音楽で元気づけられるようにしたい」と話し、山崎さんは「再会する時期がずれていたら活動はできていなかったかもしれない。今ある姿でやっていこうと志保を元気づけています」と語った。

二人によるステージ、フミシフォンCD発売記念ライブを行うなど今後も精力的な活動を続けていきたいとしている。

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