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引退、1億円減俸、電撃退団…球界を牽引してきた「88世代」の現在地

SPAIA

「1988年生まれ世代」

「黄金世代」トップランナーが迎えた曲がり角

プロ野球の年間表彰式『NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD』が26日に行われ、2024年の球界を彩った選手たちが表彰を受けた。

華やかなセレモニーの裏で、各球団は2025年シーズンに向けた準備を粛々と進めている。なかでも同日、大きな話題を集めたのが巨人の契約更改に関するニュースだ。長きにわたりチームを支えてきた坂本勇人が1億円減の年俸5億円(金額は推定)で単年契約を結んだことが報じられた。

坂本は光星学院高から2006年の高校生ドラフト1巡目で巨人から指名を受け、今季まで巨人一筋で18年間プレー。通算2210試合に出場して現役最多2415安打を記録している一方、近年は苦しむ姿も目立ち、三塁にコンバートして臨んだ今季も109試合の出場で打率.238と低迷。ルーキーイヤー以来となる故障・体調不良以外での二軍降格も経験した。

2006年の“ハンカチ王子フィーバー”をキッカケに大きな注目を集め、国民的ヒーローになった斎藤佑樹やそのライバル・田中将大を筆頭に球界で勢力を拡大していった「1988年生まれ世代」の中心的存在だが、今年の12月で36歳を迎えるというところで、野球選手として“曲がり角”の時期に差し掛かっているのは確かだろう。事実、同世代では同僚の梶谷隆幸と西武・増田達至が今季限りでの現役引退を決断している。

それだけでなく、中日の大野雄大も減額制限超えとなる減俸を受け入れる形で契約を更改。楽天・田中将大は来季の契約がまとまらず、自身のYouTubeで「新たなチームを探すことに決めました」と告白。後に球団も「11月30日提出予定の契約保留者名簿に記載しない」と発表、自由契約となることが決まった。

のこる現役選手は11名

長らく球界を引っ張ってきた功労者であっても、結果を出さなければ生き残ることができない厳しい世界。黄金世代と呼ばれた「1988年生まれ世代」の現役選手も、気が付けば数少なくなってきた。

▼ 「1988年生まれ世代」の現役選手
會澤翼(広島/捕手)
秋山翔吾(広島/外野手)
石川歩(ロッテ/投手)
石山泰稚(ヤクルト/投手)
大野雄大(中日/投手)
坂本勇人(巨人/内野手)
澤村拓一(ロッテ/投手)
田中将大(楽天/投手) ※自由契約
前田健太(デトロイト・タイガース/投手)
宮﨑敏郎(DeNA/内野手)
柳田悠岐(外野手/ソフトバンク)
※現時点で来季の契約/所属が未定の選手も含む

今季開幕時点の現役組から2名の引退選手を除くと、残るのは11名。なかには今季138試合に出場してゴールデングラブ賞を獲得した秋山や、125試合の出場でチームの日本一に貢献した宮崎ら奮闘した選手もいる。

秋山は今季終了時点で日米通算の安打数を「1794」まで伸ばしており、坂本に続く2000本安打達成まであと206とした。2022年の広島復帰以降、打率は「.265」→「.274」→「.289」と上昇傾向にあり、来季は難しくとも2年後・38歳シーズンでの大台到達に期待がかかる。

また、大記録で言えば田中が日米通算197勝で200勝まであと3勝。今季まさかの一軍登板1試合で0勝1敗と足踏みとなってしまったが、果たしてどのユニフォームで偉業達成の瞬間を迎えるのだろうか。

今年は和田毅の引退によって「松坂世代」の現役選手がいなくなったことも話題となった。和田は今季43歳のシーズンだから、「88世代」にとっては7年後の2031年がそのタイミングとなる。

その頃まで現役を続ける選手はいるのか、そして“最後の男”となるのはどの選手か。ターニングポイントを迎えている黄金世代の奮闘に注目だ。

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記事:SPAIA編集部

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