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亀田の老舗割烹がはじめた、ブランド牛の肉料理専門店「YUMERICO」。

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亀田の老舗割烹がはじめた、ブランド牛の肉料理専門店「YUMERICO」。

JR亀田駅前にある老舗「割烹やまよし」が「YUMERICO(ユメリコ)」という肉料理の専門店をオープンして話題になりました。どうして肉料理専門店をはじめたのか、どんなこだわりがあるお店なのか、4代目店主の荒木さんを訪ねてお話を聞いてきました。

株式会社やまよし

荒木 嘉一 Yoshikazu Araki

1986年新潟市江南区生まれ。アップルスポーツカレッジ卒業後、大手ファストフードチェーンに就職。2014年より家業の「株式会社やまよし」に就業し、2023年に「YUMERICO」をオープン。サッカー、バスケなどのスポーツ観戦が好きで、アルビレックスを応援している。

魚介類が苦手な、割烹の4代目店主。

——こちらはもともと老舗の割烹なんですよね。

荒木さん:おそらく70年前くらいから続いていると思います。ただ2代目までは鮮魚店として営業していて、3代目の父が鍋茶屋さんで修業した経験を生かして割烹をはじめたんですよ。全盛期の忙しい時期には、いつも親戚の家へ預けられていた記憶があります(笑)

——4代目の荒木さんは、昔からお店を継ごうと思っていたんでしょうか。

荒木さん:そういう気持ちはまったくなかったですね。中学生のときからバスケットボールをやってきたので、その経験を生かしてコーチをやりたいと思っていました。それで「アップルスポーツカレッジ」に入学したんですけど、1年でその夢を諦めることになったんです。

——卒業後はどんなお仕事に?

荒木さん:専門学校在学中からアルバイトをしていた、全国展開しているファストフード企業にそのまま就職しました。店長として店舗管理も任せていただけたので、経営感覚を学ぶことができましたね。

——家業の「割烹やまよし」で働くことになったのはいつからですか?

荒木さん:10年前です。ファストフード企業で身につけたスキルを生かして、少しでも家業の助けになれればと思ったので「割烹やまよし」で働きはじめたんです。ところが僕の思いとは裏腹に、経営ではなく料理人としての仕事がメインだったんです。これには参りましたね(笑)

——どうして参ったんでしょう?

荒木さん:実は僕、魚介類が苦手で食べられないんですよ(笑)

——ええっ、割烹の息子さんなのに?

荒木さん:そうなんです。だから調理補助や宴会料理以外の方向で、店に貢献するようにしていました(笑)

——ほかにはどんなお仕事をされていたんでしょうか。

荒木さん:企業向けのお弁当作りやイベント出店ですね。店の周りにキッチンカーを呼んだりして、自分でイベントを主催していたんですよ。お祭りごとが好きなんですよね(笑)

「あがの姫牛」を気軽に味わえる丼や定食メニュー。

——割烹が肉料理の専門店「YUMERICO」をはじめたいきさつを教えてください。

荒木さん:父から僕に代替わりをするタイミングで、割烹と併設して肉料理の専門店をやりたいと相談したんです。割烹を継ぐだけではモチベーションが上がらなかったし、時代の流れで宴会や会席も減ってきていましたから……。父も承諾してくれたので「YUMERICO」をオープンすることになったんです。

——どんなお店なんでしょうか。

荒木さん:阿賀野市のブランド牛「あがの姫牛」を使った、カジュアルな肉料理を提供しています。

——「あがの姫牛」を使おうと思ったのはどうしてですか?

荒木さん:以前割烹で使ったときに美味しいと感じたので、肉料理の専門店をやるんだったらぜひ使いたいと思っていました。赤身がメインなのであっさりして食べやすいし、癖がなくて柔らかい肉質も気に入っています。

——そんな「あがの姫牛」を使ったメニューには、どんなものがあるんでしょうか。

荒木さん:イチオシは「ローストビーフ丼」ですね。「あがの姫牛」を生かすために塩胡椒のみでシンプルに下味をつけて、3時間半かけてじっくりと低温調理しています。ソースの種類も多いので、毎回違った味を楽しむことができるんです。

——「あがの姫牛」を気軽に食べられるのは嬉しいですね。他のメニューも教えてください。

荒木さん:たくさん肉を食べたい方には「ステーキ丼」がおすすめです。厚切りした「あがの姫牛」が乗っているので、より肉感を楽しんでいただけるんじゃないでしょうか。あと「ハンバーグ定食」でふわふわ食感のハンバーグもお楽しみいただきたいですね。

——ベースのメニューはその3種類なんですね。

荒木さん:あとは期間限定メニューやコラボメニューをやっています。今は地元の人気ラーメン店とコラボして「辛肉ローストビーフまぜめし」というメニューを提供していますし、今後は地元のピザ屋さんとコラボする予定もあります。

料理だけではなく、スタッフも売り出していきたい。

——お店をオープンされてみて、大変だと思うことってありますか?

荒木さん:オープン当初は予想以上に反響があって、オペレーションにも慣れていなかったから大変でしたね。でも今は慣れてきたこともあって、スタッフ共々楽しみながら営業しています。

——インスタグラムを見てもアットホームな雰囲気が伝わってきますね。

荒木さん:お客様とスタッフの距離感が近くて、常連のお客様のなかにはスタッフのファンもいるほどです。生誕祭イベントが開催されたり、プレゼントをいただいたりすることもあるんですよ。

——それはすごい(笑)

荒木さん:そんな和気あいあいとした雰囲気も楽しんでいただきたいので、今後は料理だけじゃなくてスタッフも売り出していこうかと思っています(笑)

——ところで、店名の「YUMERICO」って聞き馴染みのない言葉ですよね。

荒木さん:僕には3人の子どもがいるので、それぞれの名前から頭文字をとって名付けたんです。この店も4人目の子どものように大切に育てていきたいですね。

YUMERICO

新潟市江南区東船場3-2-28

025-381-5057

11:00-14:00/17:00-20:30

月曜休

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