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人気アナウンサーがオープンした、大人のためのお店「喫茶てん」。

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人気アナウンサーがオープンした、大人のためのお店「喫茶てん」。

新潟市中央区に「喫茶てん」というユニークな名前のお店ができたことを知り、取材に向かいました。隠れ家のような場所で営業しているこちらのお店、ちょっとレトロチックなモスグリーンの扉を開けると、笑顔で迎えてくれたのは……。

喫茶てん

伊勢 みずほ Mizuho Ise

1977年宮城県出身。宮城学院女子大学 英文科卒業後、BSN新潟放送のアナウンサーとなり、『イブニング王国!』内の人気コーナー「まちかど行ってみずほ」等を担当。2010年よりフリーアナウンサーとして独立し、『近藤丈靖の独占!ごきげんアワー』『新潟全県民バラエティ 水曜見ナイト』に出演。2024年10月より新潟市中央区で「喫茶てん」をプレオープンし、4月にグランドオープンを予定。趣味は釣り。動物が好きで愛護活動もおこなっている。

アナウンサーの仕事を通して、いろいろな生き方を学ぶ。

——えっ? フリーアナウンサーの伊勢みずほさんじゃないですか! どうしてここに?

伊勢さん:実はここ、私がはじめたお店なんです(笑)

——えーっ、そうだったんですね。新潟では知らない人がいないほどの人気アナウンサーだから驚きましたよ。

——そもそも、伊勢さんはどうしてアナウンサーに?

伊勢さん:高校生の頃、放送部に入っていて、「全国高校放送コンテスト」のアナウンサー部門やラジオ番組部門に出場した経験を通して「伝えること」の楽しさに目覚めて、アナウンサーになろうと決心しました。大学に入ってから全国各地のアナウンサー試験を受け、「BSN新潟放送」に採用していただいたんです。

——じゃあ、就職を機に新潟へ来られたんですね。ずっと新潟にいらっしゃるような印象があります(笑)

伊勢さん:新潟でアナウンサーとして働くからには、新潟のことをよく知らなければならないと思って、下越から上越、佐渡にいたるまでいろんな所へ出かけました。『イブニング王国!』という番組で担当した、商店街のお店を紹介する「まちかど行ってみずほ」というコーナーも勉強になりましたね。

——たくさんのお店を取材したんじゃないですか?

伊勢さん:そうですね。新潟県内にあるいろんなお店のことを知ることができただけじゃなくて、たくさんの人とお会いしたことで、いろんな生き方があることを教わり、それが多様性を大切にする考え方につながりましたね。この経験は自分の人生にも大きく影響していると思います。

——フリーになってからは『新潟全県民バラエティ 水曜見ナイト』のメインキャスターとして活躍していますね。

伊勢さん:フリーアナウンサーとして独立するときに、今まで一緒に番組をつくってくれたスタッフの方々が「次の番組も一緒にやりたい」と言ってくれたんです。それで『THE新潟スペシャル』とその後の『新潟全県民バラエティ 水曜見ナイト』に出演させていただくことになりました。周りの方々に支えられてきたと感謝しております。

こだわりのメニューが楽しめる「大人が泣ける店」。

——アナウンサーとして活躍している伊勢さんが、このたび「喫茶てん」をはじめたのはどうしてなんですか?

伊勢さん:自分自身が乳がんを患ったことで、弱音を吐くことの難しさを知ったんです。人に打ち明けたり泣いたりすることで気持ちが楽になるのに、苦しい気持ちを隠しながら生きている人があまりにも多いので、「大人が泣ける場所」をつくろうと思いました。

——そうだったんですね……。それにしても、隠れ家的な場所でオープンしましたね。

伊勢さん:古い街並みが好きで、歴史のある渋いビル……いわゆる「シブビル」に興味があったんです。大人が来やすいお店にしたかったので、キラキラした場所ではなく落ち着いた場所でオープンしようと思いました。あと、飲食店の取材には慣れているものの、経営はど素人ですから、それで小さな店舗を選んだんです(笑)

——内外装もちょっとレトロな趣がありますね。

伊勢さん:プロダクツブランド「twig(トゥイッグ)」の家具職人をしている畑山さんにお願いしました。アイボリーとモスグリーンだけだとカジュアルな印象だったんですが、そこにダークブラウンのテーブルと椅子を置くことで、落ち着きのあるシックな雰囲気にしてくれたんです。

——こだわりのある内装なんですね。メニューにもこだわりがあるんでしょうか?

伊勢さん:こだわりだらけです(笑)。「季節のフルーツティー」は、森のなかの観光スポット「八ヶ岳倶楽部」のカフェレストランで提供されているメニューなんです。伺ったときに飲んで、とても感動したので、お願いして公認をいただき「喫茶てん」のメニューに加えさせていただきました。

——優しい自然の甘さが感じられるお茶ですね。

伊勢さん:コーヒーにもこだわっていて、RA(レインフォレスト・アライアンス)認証を受けたコーヒー豆を使っています。この認証は地球環境に配慮し、地域社会に貢献している農園だけに与えられているんです。テイクアウト用のカップも、環境に配慮したサトウキビ由来の原料でつくられています。

——身体や環境に配慮しているんですね。

伊勢さん:自分自身が病気を患った経験が大きく影響していると思います。精神的にも身体的にもストレスがいちばんよくないと思うんです。普段は忙しく働いている人が、この店に来てゆったりコーヒーを味わっている姿を見ると安心しますね(笑)

お店を通して、お世話になった方々への恩返しをしたい。

——オープンしたばかりですけど、今後はどんなふうに営業していきたいですか?

伊勢さん:実はまだプレオープン中なんです(笑)。4月4日の「幸せの日」にグランドオープンしたいと考えています。

——おっと、失礼しました。まだグランドオープン前だったんですね(笑)

伊勢さん:4月からは営業時間をちょっと変更して、夜の営業にシフトする予定なんです。大人のための店ですので、週末の夜にゆったりとアルコールも楽しんでいただこうと思って……。

——なるほど。

伊勢さん:今こうして店をオープンすることができたのは、すごく恵まれている贅沢なことだと思うんです。だからお世話になっている皆様に楽しんでいただける場所を提供することで、恩返しさせていただければと思っています。

——伊勢さんの人柄に惹かれて、力になりたいと思う方々も多いんでしょうね。

伊勢さん:「喫茶てん」のオリジナル缶バッジをつくってきてくれた方や、募金箱をつくってきてくれた方もいました。缶バッジの売り上げは、動物愛護団体に全額寄付させていただいているんです。その他、この小さな店から動物愛護運動とか癌のボランティアとかの発信もしていけたらいいなと思っています。

——最後にいちばん聞きたかったことをお聞きしますが、「喫茶てん」の「てん」はどうして平仮名なんですか?

伊勢さん:じつは飼っているうさぎの名前なんですよ。ペットの名前を順番に当てはめてみたら、「喫茶てん」が「喫茶店」をもじったみたいでぴったりだと思ったんです。保護うさぎを引き取ったんですが、鼻のところにイボのある子なのでロゴにも使っています(笑)

喫茶てん

新潟市中央区下大川前通4ノ町2230 エスカイア大川前プラザ104

13:00-19:00

日〜木曜休

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