全国燗酒コンテスト 2025 審査結果発表! 最高金賞は最上位約5%の50銘柄が選出
第17回目となる全国燗酒コンテスト(主催:全国燗酒コンテスト実行委員会 後援:日本酒造組合中央会)は、8月5日(火)にすみだ産業会館サンライズホール(東京都墨田区)で唎酒審査会を行いました。
厳正な審査の結果、最高金賞50点、金賞237点、合計287点を選出いたしました。
審査概要
【出品数】230社から939点
【審査日】2025年8月5日
【会場】すみだ産業会館
【入賞基準】審査員の評価スコアの平均値で上位30%を金賞、うち最上位5%を最高金賞と認定
【審査方法】湯煎で審査温度にコントロールして、ブラインド審査で5段階で評価
審査結果
ここでは最高金賞のみご紹介いたします。
金賞についてはこちらからご覧ください。
https://www.kansake.jp/#aTop
お値打ちぬる燗部門(45℃)
720ml 1,250円以下(税別)又は1.8L 2,500円以下(税別)
最高金賞(11点/210点)
都道府県順(北から)
澤乃泉 普通酒 CLASSICラベル「石越醸造株式会社」宮城県
北鹿 本醸造 生酛「株式会社北鹿」秋田県
初孫 峰の雪渓 特別本醸造「東北銘醸株式会社」山形県
笹の川 天のつぶ 昔仕立て純米「笹の川酒造株式会社」福島県
特撰 米一途 山田錦「株式会社小山本家酒造」埼玉県
たかの井 清酒「高の井酒造株式会社」新潟県
越後杜氏 本醸造 辛口「金鵄盃酒造株式会社」新潟県
寒竹 特別純米酒「戸塚酒造株式会社」長野県
上撰さけパック・生酛辛口「菊正宗酒造株式会社」兵庫県
春鹿 本醸造 極味「株式会社今西清兵衛商店」奈良県
上撰 太平洋「尾﨑酒造株式会社」和歌山県
お値打ち熱燗部門(55℃)
720ml 1,250円以下(税別)又は 1.8L 2,500円以下(税別)
最高金賞
都道府県順(北から)
北鹿 生酛「株式会社北鹿」秋田県
天寿 精撰「天寿酒造株式会社」秋田県
奥の松 金紋本醸造辛口「奥の松酒造株式会社」福島県
開当男山 辛口「開当男山酒造」福島県
特別本醸造 大洋盛「大洋酒造株式会社」新潟県
栄冠 白真弓「有限会社蒲酒造場」岐阜県
極上 宮の雪「株式会社宮崎本店」三重県
菊正宗 上撰「菊正宗酒造株式会社」兵庫県
誠鏡 超辛口「中尾醸造株式会社」広島県
Gekkeikan Traditional「米国月桂冠株式会社」米国加州
プレミアムぬる燗部門(45℃)
720ml 1,250円超(税別)かつ 1.8L 2,500円超(税別)
最高金賞
都道府県順(北から)
美酒爛漫 特別純米酒「秋田銘醸株式会社」秋田県
笹の川 純米酒「笹の川酒造株式会社」福島県
純米吟醸 晴雲「晴雲酒造株式会社」埼玉県
甲子 純米 やわらか 地の恵「株式会社飯沼本家」千葉県
甲子 純米吟醸 はなやか 匠の香「株式会社飯沼本家」千葉県
吟醸 白龍「白龍酒造株式会社」新潟県
湊屋藤助 純米大吟醸「白瀧酒造株式会社」新潟県
榮 美山錦 純米吟醸「御殿場石川酒造株式会社」静岡県
英勲 純米酒 古都千年「齊藤酒造株式会社」京都府
超特撰白雪江戸元禄の酒(復刻酒)原酒「小西酒造株式会社」兵庫県
浜福鶴 純米大吟醸「株式会社小山本家酒造 灘浜福鶴蔵」兵庫県
日本酒 白牡丹 純米大吟醸 悠星「白牡丹酒造株式会社」広島県
賀茂泉 純米吟醸 朱泉本仕込「賀茂泉酒造株式会社」広島県
鳴門鯛 純米超辛口 巴「株式会社本家松浦酒造場」徳島県
酒仙栄光 Laugh with SAKE 純米吟醸 伊予しずく媛(さくらひめ酵母)「栄光酒造株式会社」愛媛県
プレミアム熱燗部門(55℃)
720ml 1,250円超(税別)かつ 1.8L 2,500円超(税別)
最高金賞
都道府県順(北から)
六根 純米 雪「株式会社松緑酒造」青森県
WHITE醸侍「奥の松酒造株式会社」福島県
水芭蕉 D’s Vintage「永井酒造株式会社」群馬県
前田利家公 特別純米「やちや酒造株式会社」石川県
今錦 特別純米酒「米澤酒造株式会社」長野県
榮 ひとごごち 純米吟醸「御殿場石川酒造株式会社」静岡県
神鶴 千 純米吟醸 出羽燦々「鶴見酒造株式会社」愛知県
作 陽山一滴水「清水清三郎商店株式会社」三重県
函館奉行純米吟醸「小西酒造株式会社」兵庫県
環日本海 純米無濾過「日本海酒造株式会社」島根県
特殊ぬる燗部門(45℃)
にごり酒・古酒(貴醸酒含む)・樽酒など
最高金賞
都道府県順(北から)
北鹿 垂れ口一番しぼり にごり酒「株式会社北鹿」秋田県
酒は楽しく2002「石川酒造株式会社」東京都
熟成古酒 玄妙甘蜜「株式会社本田商店」兵庫県
瑞鷹 純米にごり酒「瑞鷹株式会社」熊本県
会場の様子
実行委員の升本正(升喜社長)のご挨拶で審査会は始まります。長年お世話になった学士会館の立替えで今年の審査会は錦糸町のすみだ産業会館。想像以上に広く注ぐスタッフは大変でした。
審査は5~6名の担当チームに分かれ一定の間隔で燗酒を注いで回ります。
スタッフは試飲酒を順番に湯煎して所定の温度で配膳していきます。ブラインドで行うので審査酒を間違えないよう進行管理も気を使います。
試飲は、温度が変わらないうちに手早く進め、結果を直ちに審査票に記入します。
最後に浜田審査員代表から全体の講評をいただき、実行委員の狩野卓也(酒文化研究所社長)より協力のお礼を述べて終了いたしました。
燗酒コンテストとは
世界で唯一、温めておいしい日本酒を選ぶコンテスト
日本酒のもっとも重要な特徴は温めても冷やしてもおいしく飲めることです。世界にはビール、ワイン、ウイスキー、ウォッカなどさまざまな酒がありますが、飲用適温の幅広さは日本酒が群を抜きます。すでに平安期には温めて飲んだ記録があり、江戸期以降は「燗」で飲むことが主流になりました。
日本酒は温めるとうまみが増し、味わいが柔らかく膨らみます。油脂を溶かしてさらりと流し、料理を引き立てます。燗酒が究極の食中酒と呼ばれる所以です。また、燗酒は徳利や盃などの酒器を発達させ、豊かな酒文化を育みました。
冷やしておいしい吟醸酒や生酒が普及しはじめたのは1980年ごろのこと。今からおよそ30年前でした。フレッシュで華やか、繊細な味わいは人々を魅了しましたが、「上質な酒は燗をしない」と誤解も広がります。そして、こうした誤解を解こうとするかのように、一部の専門機関が燗酒での酒質審査に着手しました。
全国燗酒コンテストはこれを引き継ぐ、専門家による厳正な審査会です。「温めておいしい酒」を周知することによって、「燗」という日本酒ならではの魅力をアピールすることを目的としています。上質な酒にも燗映えするものがたくさんあります。ぜひ、さまざまな温度で日本酒を味わい、ワインとはひと味違った料理とのペアリングをお楽しみください。
●運営
株式会社 酒文化研究所
〒101-0032 東京都千代田区岩本町3-3-14 CMビル2階
TEL 03-3865-3010
酒蔵プレス編集部最高金賞の表彰式は下記の通り行う予定です。
日時 10月3日(金)
会場 国際文化会館(東京都港区六本木) 岩崎小彌太記念ホール
https://www.sakagura-press.com/