【ネタバレ】『スター・ウォーズ』史上最もショッキングな「キャシアン・アンドー」S2第3話のシーン、ディズニーからは「何も言われなかった」
実写ドラマシリーズ「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」シーズン2第3話「収穫」には、『スター・ウォーズ』作品としては初めてとなる衝撃的なシーンが登場する。視聴者にトラウマを植え付けることもありえるこの重大な描写について、シーンを演じた役者とトニー・ギルロイ監督が思いを明らかにしている。
この記事には、「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」シーズン2第3話「収穫」のネタバレが含まれています。
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性暴力に関する描写が含まれています。
「キャシアン・アンドー」シーズン2第3話、『スター・ウォーズ』初となる性的暴行シーンが描かれる
「キャシアン・アンドー」第3話では、『スター・ウォーズ』作品史上としては初めてとなる直接的な性的暴行に関する描写が登場する。ここで描かれるのはアドリア・アルホナが演じるビックスで、彼女は農業惑星ミーナ=ラウに隠れている。そこに不法滞在者の一斉検挙を執り行う帝国軍の将校が現れ、ビックスに一方的に迫ろうとする。
将校のアプローチは次第に露骨なものとなっていく。彼は立場を利用して、「肩こりがひどい」からマッサージを求めてビックスへ身体的接触を図り、拒絶するビックスを壁に押しやって一方的に顔を近づける。
ついにビックスは将校の顔を殴って抵抗すると、男は女の身体を捕まえて封じようとする。ビックスは必死の抵抗を繰り返すが、力の強い将校に敵わない。咄嗟にハンマーを手に取って将校を殴打すると、男はよろめきながら外に歩き、コンテイナーで頭をぶつけて絶命する。
これまで性的描写とは縁遠かった『スター・ウォーズ』作品にとって初めてとなる衝撃的なシーンが描かれた。ビックス役を演じたアルホナは、「権力の濫用という、あの瞬間の真実を(脚本を読んで)目の当たりにしてから、あのシーンに入っていくのはとても怖かったです」と米にて振り返っている。
「同時に、遥か彼方の銀河系でああいう表現ができるというのは、メチャクチャ強力なことでもありました。トニー(・ギルロイ監督)があれをビックスに与えてくれたのは非常に光栄ですし、正しいことだと思います。彼女は最も弱い立場にして、誰かがそれを利用しようとする。そういう話は何度も聞いてきました。」
撮影時、アルホナから一つだけ強く要望したことがあったという。それは、ビックスの方から手をあげて解き放たれるということだった。「もしも私自身がそういう状況に陥ったら、相手を殴るというのが、まさに私が望むリアクションです」と、アルホナはアクションに込めた思いを語る。「あの時、私の心にはたくさんの女性たちがいました。どんな女性にとっても、見知らぬ人や見知らぬ男性が自分の空間に入ってきた時、全てはサバイバルになるんです」。
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劇中、命懸けで将校を倒したビックスは、「そいつは私をレイプしようとした!」と発する。「あのセリフを口に出した時は、とても大きな力を感じました」。アルホナはセリフによって自身も解放した。「1日を通して力を感じましたし、撮影を終えて家に帰った後でも感じていました」。
性暴力を直接的に描いたこのシーンについて、シリーズを手がけるトニー・ギルロイは作品にとって必然性があることだと考えている。「正直に言いましょう」と、ギルロイは米にて話している。「革命の歴史には、レイプという動脈的要素があります。ここにいる我々は、誰もがレイプによる産物です(※原文:All of us who are here — we are all the product of rape)。歴史上、軍隊や権力たちはそうしてきた。だから、何らかの形でそれに触れないというのは……」。
もちろんギルロイは性暴力を正当化しているわけではないはずだ。今回のエピソードで性的暴力を描いたのは「有機的で、この男の権力誇示として出てくるのが正しいと感じた」と述べている。「ビックスが最終的に明晰さを取り戻す道筋、それも困難な道筋を作りたかったのです」。
恐ろしく残酷なシーンとなったが、デイズニー側から「誰からも何も言われなかった」と、止められたことは一切なかったとギルロイ。「もっとも、やれることには限度もあります。性的描写や暴力描写についてできる範囲については非常に意識的でした」。
「スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー」はにて独占配信中。
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