BAYKARの中型ドローン「Bayraktar TB3」、世界初の短滑走路船上で離着陸に成功
トルコBAYKAR社が開発した武装無人航空機「Bayraktar TB3」が、短滑走路の軍艦の離着陸試験に合格し、航空史上初の快挙を成し遂げた
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これによりBayraktar TB3は、強襲揚陸艦アナドルを含む短滑走路の軍艦から離着陸可能な初の武装無人航空機となった。
飛行配備
スキージャンプ試験を無事に完了した後、Bayraktar TB3 PT1とPT2は、エディルネのケシャンにあるBAYKARの飛行訓練試験センターからダラマン空軍基地司令部に配備された。
作戦中、Bayraktar TB3 PT1は強襲揚陸艦アナドルへの昼夜近距離飛行を実施し、アプローチ試験を問題なく完了した。
歴史的なテスト
2024年11月19日、Bayraktar TB3 PT2は、外洋での艦上テストを終えた後、12度の傾斜ランプを備えた強襲揚陸艦アナドルの短い滑走路から離陸した。
エーゲ海と地中海の合流点で行われた飛行は、着陸支援装置を必要とせずに、同じ短い滑走路に着陸するまで46分間続いた。この歴史的なテスト飛行は、航空と海事の歴史の両方で新しい時代への扉を開いたとしている。
国産エンジンでさらに上を目指す
2024年6月25日、BAYKAR社の飛行訓練試験センターで行われた試験飛行中、Bayraktar TB3は高度36,310フィートまで上昇し、高高度システム性能試験に成功した。
トルコの国産PD-170エンジンを搭載したこのトルコ製ドローンは、またしても重要なマイルストーンを達成した。BAYKAR社が開発したもう1つの国産航空機であるBayraktar AKINCIは、トルコの高度記録である45,118フィートを保持している。
ランプからのスキージャンプテストに成功
テキルダーのチョルルでのテストに成功した後、Bayraktar TB3ドローンはケシャンにあるBAYKARの飛行訓練およびテストセンターに移動し、2024年6月1日に最初のスキージャンプテストを完了した。
ケシャンの施設には、強襲揚陸艦アナドルのメインデッキにあるものと同じ12度のランプがある。スキージャンプテストに合格した後、Bayraktar TB3 は軍艦での運用展開が許可された。
飛行時間823時間を記録
テスト飛行開始以来、Bayraktar TB3ドローンは823時間飛行した。2023年12月には耐久テストを完了し、32時間空中に留まり、5,700kmの距離を飛行した。
国産UCAV、国産カメラ
2024年3月26日、Bayraktar TB3ドローンに、アセルサンが開発した国産製品であるASELFLIR-500電気光学偵察・監視・照準システムが搭載した。世界の競合他社を上回る性能を誇るASELFLIR-500は、関連するテスト中に航空機に正常に統合された。
海外での戦力増強
折りたたみ式翼と高度な機能を備えたBayraktar TB3は、同クラスのトップクラスのドローンとなる予定だ。
見通し外 (BLOS) 通信機能を搭載し、遠距離から操作できるため、トルコの抑止戦略にとって重要な資産となる。Bayraktar TB3は、スマート兵器により偵察、監視、情報収集、海外での戦闘任務をサポートする。
輸出のチャンピオン
BAYKARは、これまでのすべてのプロジェクトを自社のリソースで賄っており、2003年にドローンの研究開発に着手して以来、総収益の83%を輸出から生み出している。
2023年だけでも、BAYKARは18億ドルの輸出を達成し、トルコのすべてのセクターにおけるトップ10の輸出業者にランクされている。
防衛および航空宇宙輸出のリーダーとして認められているBAYKARは、防衛産業庁とトルコ輸出業者会議(TIM)から3年連続(2021年、2022年、2023年)表彰されている。
Bayraktar TB2ドローンの契約を34か国と締結し、Bayraktar AKINCIドローンの契約を10か国と締結したことにより、BAYKARの世界的展開範囲は35か国に及ぶという。
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