ちょこらび ファンへの愛と感謝が溢れた活動休止前最後のステージ、東京体育館公演をレポート
JAPAN DOMINATION TOUR 2024 FINAL
2024.12.14 東京体育館
6人組の歌い手グループ・ちょこらびが、2024年1月から1年がかりで行い、47都道府県全制覇を実現させた全国ツアー『ちょこらび JAPAN DOMINATION TOUR 2024』。12月14日に東京・東京体育館にて行われた最終公演『JAPAN DOMINATION TOUR 2024 FINAL』は、12月31日をもってグループ活動の無期限活動休止を発表していた彼らにとって、活動休止前最後のステージともなった。実に5時間超に及んだ活動5年の集大成的な公演、そこには悔いなく今自分たちにできる限りのことをしたい！というメンバーからリスナーへの愛と感謝が、とめどなくあふれていた。
それぞれのイメージカラーを配したちょこらび新パーカーをまとい、ステージセンターの扉から順繰り現れた、かにちゃん、さくらくん。、ふぇにくろ、まいたけ、ゆぺくん☆★、ポケカメン。6人が横並びになり、スパークラーが華やかに噴き上がった１曲目は「空想デイズ」だ。5年間、いつだって＜最高の夢＞を見せてきてくれた6人のポジティブな歌声と笑顔が、オーディエンスへとまっすぐに届いていく。
6人がギュッと集合するシーンにどうしたってグっときてしまう「チョコチョコ☆ラビッツレボリューション」はじめ、「ぱっぱらぱー」「アイドル大作戦‼」とリスナーに寄り添ってきたハッピーナンバーをたたみかければ、呼応するようにオーディエンスが手にするペンライトの光が揺れて壮観だ。
いつも通りの自己紹介から、珍しく序盤にしてそれぞれの想いを言葉にしていったメンバー。客席を愛おしそうに見つめる姿も、“リスナーのみんなに楽しんで帰ってもらいたい、最高の1日にしたい”という気持ちも、すべてオーディエンスの胸にしっかりと刻まれていることだろう。
ファイヤーボールが勢いよく噴き上がった自己紹介ラップナンバー「Cyber×Trick×Evolution」をきっかけにコール＆レスポンスがますます大きく巻き起こり、「ちょこらびディスコパーティー」では会場が瞬く間に＜ちょこらびディスコ＞ホールに。6人のアグレッシブなパフォーマンスが冴え渡り、一体感は増していくいっぽうだ。
ポケカメン、まいたけ、ふぇにくろからなる“ちょこ軍”が歌ったのは「ハチャメチャ学園」。おどけるまいたけにポケカメンとふぇにくろがツッコみを入れたり、オーディエンスも元気に声出ししたり、楽しいに決まっている。
6人一緒の韓国旅行の模様を収めた幕間映像をはさみ、黒の王子のような新たなマント衣装にチェンジしたメンバーは「ハロウィンマジック」で2手に分かれ、電飾輝くうさぎ型トロッコでアリーナ客席通路を進みセンターステージへ。
しなやかなダンスでも魅せた「Masquerade」を皮切りに、回るセンターステージで甘美な歌声を響かせた6人。「推し事BOYS&GIRLS」で再びトロッコに乗り込むと、ペンライトの光と歓声に包まれながらメインステージを目指し、客席にカラーボールを大盤振る舞い。6人と一緒にとことん好きに騒ぐ時間は至福である。
「チョコチョコラビッツ★スターワールド」からは白のゴージャス衣装にお召し替え。歌も踊りもキラキラと輝いて、6人が放つ王子様オーラはあまりにも眩い。「地球最後の日はキミとチュウがしたい！」では、メンバーカラーのビッグバルーンがアリーナ客席に投入され、その中から大量のカラフルなバルーンが弾け飛んだり。「Re:START」「空想アドベンチャー」では、メンバーがスタンド席通路を歩きながら歌ったり。驚きのサービス精神で耳も目も心もとことん満たしてくれるのが、ちょこらびのライブだ。
それぞれにこれまでのワンマン衣装を着て臨んだのはソロコーナー。ポケカメンは「未来は僕の手の中に」、まいたけは「ジャッジメントゲーム」、かにちゃんは「君は僕のシンデレラ」、ゆぺくん☆★は「STAR FESTIVAL」、ふぇにくろは「キミエール」、さくらくん。は「桜色ラブレター」と、それぞれの個の色が明確に示されていけば、無比のグループ力が生まれるのは鮮やかな個の色があってこそだ、とあらためて思う。
6人がステージにそろった「空想パレット」、仲睦まじい幕間映像上映のあとは、ゆぺくん☆★、さくらくん。、かにちゃんからなる“らび軍”が「アイドル革命宣言」を歌唱。3人が極めるアイドル力、向かうところ敵なしだ。
スパークラーやファイヤーボール、レーザー光線が派手に彩るステージに再び6人そろっての「ラビラビ☆サマータイム」で弾みをつけて、「君は僕のご主人様」ではキュートな猫ちゃんポーズでオーディエンスを虜に。36曲目のこの時点に至っても、6人の歌もパフォーマンスも少しもブレていない。
「さぷらいずっ」ではまたまたトロッコに乗り込み、カラーボールを投げたり手を振ったりたっぷりファンサしながら、アリーナ客席通路を通ってセンターステージへ。加えて、ダークで艶っぽい「Halloween Party」「ハロウィンモンスター」では引き出しの多さをまだまだ見せつけてくる6人。その底力は、本当に計り知れない。
怒涛の本編、ラストを飾ったのは結成3周年の記念日に動画公開された「Thank You」。＜キミがいるから 歌えるんだよ これからずっと先も＞という６人の歌声は、リスナーにとっての希望だ。
ちょこらび結成時に初めて作成されたという、それぞれのメンバーカラーパーカーで6人がステージに現れたアンコール。本編の「ほ～り～にゃいと」中、実はふぇにくろがトロッコから落ちてしまっていたことを賑やかに明かしつつ（幸いケガはなかった模様）、「次にいつライブがあるかはわからないけど、新しい曲を持ってきました」とまさかの新曲「You're My Hero」を披露。活動を通してカラフルな夢を見せてくれる彼らこそ、リスナーにとってのヒーローに違いない。
オーディエンスも含めての記念撮影後には、サプライズ動画の上映も行われた。バンドメンバーやスタッフチーム、躍り手・いりぽん、ちょこらびの動画編集を手がけるなるみ、ちょこらびに22曲提供しているコンポーザー・Medansy、歌い手グループのクレノアやめろんぱーかー、歌い手のSadaharu┼、ちょこらび初期からレコーディングやミックスダウンに関わっているkain、メンズアイドルグループの夢喰NEON、ゲーム実況者のしろせんせー、インフルエンサーのりぃちょ、活動者のニキやVTuberのキルシュトルテ、ボカロPのぷす、ちょこらびのプロデューサー・ほんこんなど交流のある面々からのメッセージ動画は、ちょこらびの愛され力を物語っていた。
そして。５年間の歩みを振り返り、胸の内を明かしていった6人。そろって口にしたのは、支えてくれたリスナーへの感謝と「５年間本当に楽しくて幸せだった」というポジティブマインド。リーダー・ポケカメンの、「ちょこらびをつくってよかった」という涙ながらの言葉も、心からのものだった。
46曲目、6人が気持ちひとつに歌声を重ねたのは始まりと同じ「空想デイズ」。涙が止まらないポケカメンを笑顔で囲んだ、さくらくん。、ふぇにくろ、ゆぺくん☆★、まいたけ、かにちゃん。先のことはわからないけれど、それぞれが歩んだ先、またいつか6人が交わることがあったなら、それはすごく素敵なことだ。
最後には、大きなケーキと各メンバーのイメージカラーの豪華花束がスタッフから贈られ、記念の写真＆TikTokを晴れやかな顔で撮影。さらに、オーディエンスの動画撮影OKとなる中、トロッコに乗り込んでメインステージとセンターステージを往復しながら、名残惜しそうに「ありがとう！」と繰り返したメンバー。胸を満たしてくれた数々の思い出を糧に、再会の日を待とう。
文＝杉江優花
撮影＝たくあん/Akei Takumi
Rocky
冨田味我/Miwa Tomita
笹森健一
小坂茂雄